うたかたラジオ

浮かんでは消えるうたかたのように儚い言葉が、あなたに届きますように。

100円ビールのインパクト

コンビニエンスストア大手のセブン-イレブン・ジャパンは14日、キリンビールと組み、首都圏の数店舗でビールサーバーによる生ビールのテスト販売を始めると明らかにした。Sサイズ100円に設定し、仕事帰りなどの「ちょい飲み」需要を掘り起こす。テスト販売後に売れ行き動向を分析し、今後の展開を検討する。
東京都三鷹市の三鷹牟礼6丁目店や埼玉県所沢市の新所沢駅東口店など数店舗で17日から販売を始める。サーバーを店頭のレジカウンター横に設置。客はレジで年齢確認を受け、S、M(190円)サイズの専用カップを受け取り、サーバーのボタンを押して注ぐ。レジ横のコーヒーマシンで客がボタンを押して入れる「セブンカフェ」と同じスタイルだ(msnニュースより一部抜粋)。

 

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100円コーヒーに次いで100円ビールの登場。巷で「ちょい飲み」が流行っているけれど、一人で居酒屋に入るのはやはり抵抗があるし、ビール一杯とお通し、つまみ一品だとしても1,000円弱かかってしまいます。

煙臭くてガヤガヤ煩い居酒屋で飲むよりも、セブンイレブンでSサイズビールと焼き鳥でも買えばせいぜい200~300円で収まりますね。焼き鳥だけでなく、から揚げ、フランクフルト、冬になればおでん。ランナップが強すぎる。

生ビールの美味しさの8割から9割を占めるという「一口目のゴクプハ感」を味わうならば、居酒屋の中ジョッキよりもSサイズということになりそうです。古事記にもそう書いてある。なにより『ビールって100円で売っても利益が出るんだ』というインパクトが飲食業界に与える影響が大きいと思いますね。

 

初めてのお酒はビール

バイト帰りに男3人の語らい

僕がビールを初めて飲んだのは、今から十数年前の夏。大学に入学してから程なくして始めた学習塾講師のアルバイトの帰りだった。同時期に入ったが年齢も性格もバラバラなHさん、Kくん、そして僕。一番年長のHさんの声掛けがあり、僕にとっては初めての飲み会となった。

Hさんは生ビール、僕とKくんはウーロン茶。今思えば、なんとも冴えないオーダーだ。そういうとこだぞ、Kくん!

Hさんと僕は同じ学部だったが、知識量に圧倒的な差があり、いつも感心しながら話を聞いていたように思う。話を聞くだけで「聡明」と感じたのは、後にも先にもこの人だけだ。

僕とHさんが共通の話題で盛り上がる中、Kくんはひたすら釜飯を頬張っていた。ジョンレノンを思わせる丸眼鏡をかけて、ちょっと山菜多めの釜飯の熱さと戦っていた。

Hさんが僕に『ビール、飲んでみる?』と聞いてきた。お酒は大人が飲むもの。半人前の僕がお酒を飲むことについて田舎にいる父と母はどう思うだろうか。悲しむだろうか、怒るだろうか、はたまた・・・

『生ビールの中下さい!』

キンキンに冷えたビールを喉に流し込む。正直美味しくはない。ただただ苦くてしゅわしゅわした液体を身体に取り込んでいるだけだ。後味も苦い。そして酸っぱい。大人はなぜこんなものを好んで飲むのだろう。Hさんはこれを美味しいと思うのだろうか。

20時に始まった飲み会が終わったのは24時過ぎ。盛り上がって終電を逃してしまった。3人ともバイト先から徒歩で帰れる圏内であることもあって、割と序盤にこうなることは予想していた。ちなみに僕が一番遠い。

帰り道、一人になり、とぼとぼ歩く。夜風が気持ちいい。少しふらつく足。今日初めてお酒を飲んだんだ。『最初の一杯はビールだよな!』『とりあえずビール!』。これが言えるようになったんだ。誇らしい。エッヘン!お酒を飲んで終電逃して歩いて帰る系男子だぞ。エッヘン!

深夜だが、時々人にすれ違う。さすが東京だ。田舎に住んでいたころは、21時を過ぎればあたりは真っ暗だった。環境が変わって、できることが増えて、人も変わっていく。その一歩を踏み出したんだ。

怪しげに光る機体

道すがら煌々と光に照らされる一帯が目に入る。あれはアダルト雑誌の自動販売機だ。怪しげな小屋に隠れる自動販売機。昼間は目立たないが、夜は光でバレバレだ。よーし、大人になった景気づけに一冊買っちゃうか。。。

いやいやいやいや、大人になった僕は、そんなものに興味津々なわけがないじゃあないか。中学生じゃあるまいし。颯爽とその場を立ち去る。最高に大人だ。最高にROCKだ。

これが僕とビールとの出会いである。