うたかたラジオ

浮かんでは消えるうたかたのように儚い言葉が、あなたに届きますように。

遥か遠くに仰ぎし塩鮭は

毎日毎日暑いですね。休日家にいると外の熱さを忘れてしまいそうになりますが、午後2時くらいの一番暑い時間帯になると、クーラーガンガンの室内と猛烈に照り付ける太陽が幾分か相殺されて、「あれ?クーラー効いてるの?」という錯覚に陥ります。それほどに今年の夏は暑いということ。連日酷暑による死者が出るというのは異常なことだと思います。

 

 

『暑すぎる夏』。一時期流行って急速に廃れた「〇〇すぎる××」に準えれば、今年の夏はそのように表現できるだろう。

過ぎたるは及ばざるごとし。涼しすぎる夏は「夏らしくない」と言われ、暑すぎる夏は今年のように忌み嫌われる。何事もちょうどいいものが世に受けるのが常だが、ここに「〇〇すぎる××」が歓迎されるパターン(個人的なもの)を列記したいと思う。

 

塩辛すぎる塩鮭

最近のトレンドは健康を意識して、『減塩』のものが増えている。確かにしっとりと焼き上がった塩分控えめな鮭をおかずにご飯を食べるのも幸せだが、ここで考えてほしい。あなたのBEST OF SALMONはそれでよろしいか?

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僕はあえて↑こういう鮭を推したい。写真は適当に拾ってきたものだが、とにかく塩分が強めで、浸透圧の影響で水が抜けてしまっているくらいのものがいい。身の色は朱に近いオレンジがいい。塩が浮き出ているようなものなら、なおいい。
この、しっとりとは程遠いひとつまみで舌がビリビリと痺れるような塩ジャケをおかずにご飯を食べ進めたい。
最後の晩餐で好きな定食を食べさせてやると言われたら、まずは塩ジャケ、次に甘めに味付けた卵焼き、焼き海苔、豆腐とわかめの味噌汁、シラスおろし、たくあん、それと炊き立ての白米を希望する。塩ジャケで塩分に対する欲求は治まるので、梅干しはいらないかな。もしも塩ジャケが品切れだったら、減塩なんて生易しいことを言わない最高にすっぱ塩辛い梅干しをもらおうか。

 

 笑いすぎる漫画

誰しも記憶に残る漫画、いつまでも手元に残しておきたい漫画があると思う。それがドラゴンボールだったりスラムダンクだったり、もっと昔の世代であれば手塚治虫作品だとか石ノ森章太郎作品などが挙がってくることと思う。

そんな中、僕が一番笑った作品を紹介する。

清村くんと杉小路くんと コミック 全4巻完結セット (ガンガンコミックス)

清村くんと杉小路くんと コミック 全4巻完結セット (ガンガンコミックス)

 

 どマイナーと言われても否定はしない。『清村くんと杉小路くんと』という漫画である。

この漫画の舞台は高校のサッカー部なのだが、ありがちな「インターハイ狙ったる!」というテイストでは無く、最近流行りの日常系漫画である。それも理不尽日常系ギャグ漫画。主に主人公である杉小路くん(黒髪)が清村くん(白髪)に人体実験をしたり、明らかにいじめの枠を超えた〇人一歩手前の蛮行を描き、それを取り巻くこれまた濃い面子がこれに加担したり巻き込まれたり。登場人物の一人である安井くんは清村くんを凌駕するやられっぷりとタフネスを持っているかもしれない。言葉で伝えるのは難しいので、手に取って読んでほしいというのが正直なところ。

一応はサッカー漫画なので、サッカーをする描写はあるが、それはおまけだ。なにしろ部員が5人しかいない。いや、部員(人間)5人と動物(猫)1匹だ。

全編通してとにかくスピード感があって、画の雑さは気にならない。むしろギャグを引き立てている。間の取り方も絶妙で、一コマですべてを落とす力を感じる。よく考えれば、下ネタが一切含まれておらず、純粋な理不尽ギャグで笑わせに来る。

これを読んでいた当時中学生の僕は、このよくわからない魅力に取りつかれて、笑った。ひたすらに笑った。ほかの漫画が目に入らないくらいに笑いすぎた。

そんな素晴らしい漫画にも終わりが来て、そして続編が始まる。

清村くんと杉小路くんよ 1 (ガンガンコミックス)

清村くんと杉小路くんよ 1 (ガンガンコミックス)

 
清村くんと杉小路くんろ 1 (ガンガンコミックス)

清村くんと杉小路くんろ 1 (ガンガンコミックス)

 

 『清村くんと杉小路くんよ』、そして『清村くんと杉小路くんろ』である。

敬虔な土塚信者であった僕は、喜んで続編にも飛びついた。でも違った。すべてが違ったんだ・・・。

『清村くんと杉小路くんと』にあった勢いが微塵も感じられない。うーん、意味のある勢いだけではなくて、思い付きとか惰性の勢いという印象。画も小綺麗に現代チックになったけれど、作品の魅力は昔の粗削りな味のある画風が相当程度寄与していたのだなと感じる。

自分の中で清杉は『と』で終わりであるし、『と』を超えるギャグマンガを僕は知らない。

 

迷いすぎるゲーム

ゼルダの伝説』というタイトルは、今や任天堂の看板のひとつであり、最新作である『ブレスオブザワイルド』も大変に面白い作品だった。

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch

ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド - Switch

 

 僕とゼルダの伝説との出会いは、『夢を見る島』だ。

ゼルダの伝説 夢をみる島

ゼルダの伝説 夢をみる島

 

 何の気なしに立ち寄った中古ゲームショップで心を惹きつけられた。もちろんゼルダの伝説がどういうゲームなのかは知らない。

ゲームのあらすじとしては、武者修行の途中で主人公リンクが乗った船が難破し、孤島コホリント島に流れ着いた。そこに偶然通りかかったマリンに介抱され、目を覚ましたリンクは、島から脱出するために散策を始める。すると、リンクの目の前に謎のフクロウが現れ、島に住む『風のさかな』を目覚めさせれば島から出られるとの助言を受ける。リンクはフクロウに促されるまま各地に散らばるセイレーンの楽器を集めるが、道中『風のさかなを目覚めさせるとこの島が消えてしまう。この島は風のさかなの夢なのだから』という島の伝承を知ってしまう。戸惑いを覚えながらも楽器を集め終えたリンクは風のさかなを目覚めさせ、彼を永遠の眠りにつかせていた魔物「悪夢」と決着をつけることに。戦いに勝利したリンクは最後に風のさかなから言葉を受ける。「私が目覚めることでコホリントは消える。しかし、君にコホリントの記憶は残り続ける。それことが本当の『夢の世界』ではないだろうか・・・』

あらすじを思い出すだけで、またプレイしたくなってくるが、当時の僕は序盤も序盤、最序盤にとあるイベントをクリアできずに2週間ほど進行不能になっていた。

先に進もうとするとそこにタヌキが現れ、それを無視して進むとよくわからないところに出てしまって、それでも構わずに進んでいくと元の場所に戻ってきている。タヌキに化かされているのであって、明らかにタヌキが怪しいのだが、僕は情報を読み流してしまったのか、そのタヌキをどうやってどかすか。それが判明するのに2週間かかった。

そもそもタヌキはフェイクで違う抜け道があるのではないか、タヌキの死角を抜ければいいかも・・・、周囲の草を全部刈ってから・・・、いや法則性を見つけて刈ってみたら・・・、行って戻って行ってみたら?、行って戻って行って戻って行ってみたら?、爆弾で爆破は?、弓矢(序盤で手に入るは手に入るが、ドラクエのカジノでメタルキング装備を手に入れるくらい気が遠くなる)で・・・、そんな試行錯誤を繰り返した。

見落としさえしていなければ答えは簡単で、そこを抜けてからは割とサクサク進めることができたし、全編通して自分の記憶に深く残る名作になった。

あの迷いすぎた試行錯誤の日々が今でもゲーム大好きな僕の原点なんだろうな。