最近、こんな本を買いました。
タイトルの通り、1日1ページを読むことで世界の多種多様な教養が身につくというものです。
中身をチラ見してみると、本当に1日1ページなので、内容としては簡素。これ1冊で完璧な教養としての知識になるというよりも、興味を持った分野を掘り下げて研究することによって効果を発揮するという感じでしょうか。
本の構成は曜日替わりで、(月)歴史、(火)文学、(水)視覚芸術、(木)科学、(金)音楽、(土)哲学、(日)宗教となっています。普段自分から積極的に近づいていかないような分野についても表面をなぞれるので、知的好奇心を刺激しそうですね。
本ブログでは、気になったお題を取り上げて言及していけたらと思います。
冒頭から気になるお題。『アルファベット』。
古代エジプトでは、奴隷を用いた強制労働により領地を拡大し、富を蓄えていった。しかしながら、当時のコミュニケーションの手段であった『ヒエログリフ』は莫大な数の表意文字を記憶する必要があり、これを理解するものは限られた有識者のみであった。
奴隷に対して文字で指令を出そうにも、奴隷にはヒエログリフが理解できない。複雑すぎたのだ。
そこで登場したのがアルファベットの概念だ。たった26文字の音素文字を組み合わせて言葉を作る。何千、何万もの数を覚えなければならないヒエログリフよりもずっと簡単だ。
アルファベットは、α(アルファ)とβ(ベータ)から始まるからこう呼ぶ。A(α)は雄牛の頭の形で、B(β)は家の間取りから。
そんなことを中学だか高校の歴史の授業で聞いた覚えがある。しかし、音素文字であるアルファベットの前身が表意文字の典型である『ヒエログリフ』であることは知らなかった。てっきり形だけ象形文字由来なのかと思っていた。これだから未知は面白い。
早急にコミュニケーションを図ることが戦力の拡大や富の蓄積に直結するとあれば、アルファベットが開発され伝播される速度も尋常ならざるものであったのだろう。