我々の快適な日常は、様々な製造業やサービス業に従事されている方な力によって成り立っています。その便利さに慣れてしまうと、ついついその裏側には弛まぬマンパワーが存在していることを忘れがちですが、人の手によってそのような『もの』や『サービス』が断続的に供給されていきます。
今回はこの『サービス』、特にその中でも『配送業』について、一言物申していきたいと思います。正直、賛否両論あると思いますが、お付き合い下されば幸いです。
我々は、家に居ながらにしてインターネットを通じて欲しい商品を検索して、その場で注文することができる。
現代の配送技術は著しく発達しており、日を回った深夜にふと思い立って注文したものがその日の昼頃には手元に届いているということもザラだ。
しかしながら、配送物を必ずしも一度で受け取ることができるとは限らず、ときには配送業者に対して『再配達』という負担を強いることになる。
僕自身、申し訳ないと思いながら再配達を依頼することがあるし、今度は必ず受け取れるようにと日時を指定すれば、指定通りに家を訪ねてくれる。これは非常にありがたいことであり、この細やかな配慮で僕の生活が彩られていくと考えると感謝しきりである。
ただ、『再配達依頼の時間指定』について、1つ要望というか、物申したい。
再配達の希望としてこちらから時間を指定したのであれば、その時間に確実に家に居て、荷物を受け取る。それが信義に則す行為であり、よほどの急用でもない限り最優先するべき事柄である。
もしも二度目の受け取りができないというようなことがあれば、再配送料を支払っても良いし、「最寄りの配送センターのみでの直接受け取りになる」としても、それは致し方ないことだとさえ思っている。
本題に入るが、そんな『配送業者さん、いつもありがとう』スタイルを貫く僕が物申したいこと。それは、『配送時間帯の区分』だ。
具体的には、「午前中」だとか、「16時から18時」とかそういう括りのことである。
ちなみに今回の要望は、『午前中と指定したら11時58分に配達しに来た!午前中を無駄にした!どうしてくれる!?』というようなものではない。午前中指定して午前中に来ているのだからオーダー通りで、非難される謂れはないからである。
例えば、平日に帰宅する時間が平均して20時前後のサラリーマンを想定してみてほしい。
普通に帰ることができれば20時前、仕事を早く切り上げられたり電車の乗り換えがスムーズに行けば、19時半には家につけるとしよう。明日からは出張で家を空けるため、なんとか今日中に受け取るべき荷物を再配達してもらいたい。
某配送業者の不在連絡票にはこのように書いてある。
ご希望の配達時間帯を①から⑤の中からお選びください。
①午前中
②12時から15時
③15時から18時
④18時から20時
⑤19時から21時
Q.先ほどの帰宅時間を考慮すると、どの時間帯を選ぶべきだろうか?
A.⑤である。
なぜなら、19時までに家に帰れる可能性は極めて低いが、少し急げば20時、もっと早く19時半には着くことができるかもしれない。
一方で、基本的には20時前に家に着くのが通例であるのだから、ダイヤ乱れ等あれば20時を少し回ることも十分考えられる。
このような様々な事情を総合考慮すれば、多方面的にカバーのきく⑤を選択するのが合理的な思考と言える。
しかしながらだ、これは実際の話だが、なんとか20時までに帰宅するために急いだ結果、なんと19時20分に家に着くことができた。勝利を確信した瞬間にハラリと落ちる不在連絡票。時刻を見ると、19時2分。確かに⑤の時間内の正確な配達と言える。
ここで考えてほしい。僕は18時には確実に家に居られないから④は最初から除外した。19時にも着けないから論外である。
ただ、一方で⑤を選択した理由は、19時には家には居られないけれど、頑張れば19時半につけるかもしれないからである。
⑤と指定したのに、19時2分に訪問するとは何事か。④を指定して18時57分に来るのはわかる。19時2分に来るのもわかる。しかし、⑤を選んで19時2分に来るのでは、④と⑤の2つを分けて規定する意味がないではないか。なぜ19時から20時を被らせた?なぜ法則を乱れさせた?
要は、配達時間帯を、
①午前中
②12時から15時
③15時から18時
④18時から20時
⑤20時から21時
とするだけでいいのだ。時々このような謎区分を設定しているところがある。
今回の一件については僕が19時15分頃最寄り駅から自宅へ向かっている途中に着信があったことにより解決する。
プルルルル.....
(あれ?もしかしたら再配達の件かな?)
「はい、○○です。」
「アー、○○サン、デスカァ?サッキ、イエニイナイデスネ?ハイタツデシタ」
「すみません、今家に向かっていて・・・。あと5分くらいでつけると思います。」
「ソウデスカ、ソレナラ、オソイジカンタイ、マタ、イキマス」
「すみません。お願いします。」
カタコトの善良な外国人のお兄さんだったため、事なきを得た。何度も往復していただいて、申し訳ない。
件数も多いと機械的に処理しなくてはならないこともわかるし、一人一人の事情を把握しているわけでもないから今回の件はお兄さんが悪いわけではないけれど、それでもやはりあの時間帯区分はおかしいと思うな。