先日懐かしのDS版『ドラクエⅤ』が発掘されたことにより、当時の記憶が色々と蘇ってきました。
これも古い話になるのですが、昔『バトル鉛筆』というのが流行ったことがあります。
読んで字の如く、❝バトルする❞鉛筆。以下、「バトエン」と言います。
鉛筆で殴り合うわけではなくて、通常の鉛筆の六角形を活かして転がして上面に書かれた行動を行い勝敗を決するというものです。
ドラクエのバトエンが走りですが、ドンキーコングやポケモン、ロックマンエグゼ等のバトエンも発売しています。
今回は懐かしのバトエンについて書いていこうと思います。
『バトエン』とは?
バトエンの遊び方・ルール
バトル鉛筆は、1本の鉛筆につき1体のキャラクターが描かれており、六角形の側面にはそれぞれ何らかのアクションが記入されている。
それぞれのキャラクターのHPは基本的に100であり、交互に鉛筆を転がして出た目のアクションを行い、相手のHPを削り切った方が勝ちである。
目には「★に30ダメージ」だとか「●に40ダメージ」というようなことが書かれている。
この★・●というのは、いわばキャラクターの属性に当たるものであり、鉛筆の頭の部分に刻まれている。
当然●属性には「★に30ダメージ」は効かないし、★属性に「●に40ダメージ」は効かないのだ。
例外として▲属性という概念も存在するが、これについては後述する。
キングバトエン
ドラクエシリーズのボスキャラクターが描かれた巨大な鉛筆である。上記画像で言えば、一番左の太い鉛筆だ。
キングバトエンの特徴は、①HPが200(通常のバトエンは100)、②特定の属性が存在しない、③キングバトエンを相手にするときは通常のバトエンを3本使える、というものである。
特定の属性が存在しないというのは、キングバトエンの出目には行動の他に属性が書かれており、その出目によって属性が変化する。
そして、出目には★と●以外に▲という属性も書かれており、これはキングバトエン独特の要素である。
バトエンの各種アシスト要素
発売当初は単純に鉛筆単体で戦う様式であったが、上記画像の上真ん中あたりに見える鉛筆のキャップがアシスト要素として登場する。
どくキャップ
例えば、毒攻撃を得意とする『バブルスライム』の行動には「相手方に❝どくキャップをつける❞」というものがあり、つけられた相手は自分の行動時にキャップに書かれた毒ダメージを受ける。
キャップには「毒消し草」という目があり、これを引けばキャップを外すことができる。今思えばなかなかうまいシステムだ。
そうびキャップ
他にも「そうびキャップ」というものがあって、主に人間キャラクターの出目にある「そうび」を引けば装備品を装着することができる。重複は不可。
そうびキャップのつけ方は任意なので、鉛筆固有の「全員に40ダメージ」と装備品の「★に60ダメージ」の目を合わせれば★属性をワンターンキルすることが可能である。
また、キャラクターの出目には「ミス」というものもあるが、このミスを補うようにそうびキャップを装着すればスキのない鉛筆を作ることができる。
てんしょくキャップ
同じようなシステムとして、ドラクエⅢやⅥに登場する❝転職❞という要素を反映した「てんしょくキャップ」も存在する。これも重複は不可。
使い方はそうびキャップと同じで、キャラクター固有の行動を強化したり、スキをカバーすることができる。
おたすけ消しゴム
1ゲームに1回だけ使用することができ、鉛筆を振る代わりに六角形の消しゴムを振るというもの。
こうして挙げてみると、周辺アイテム充実しすぎである。
バトエンの思い出
男の子の間で大流行
こんな記事を書いているということは、当然僕もバトエンに熱中していた時代があるのだ。
当時バトエンは4本入りで300円程度だったと思うが、お小遣いを握りしめて町唯一の雑貨屋さんに買いに行ったことを覚えている。
僕の通っていた小学校でも主に男の子の間でバトエンは流行し、授業中に転がして遊ぶというテンプレ展開も発生したことで先生からバトエン禁止令が出されることもあった。
バトル鉛筆は転がして遊ぶ以外にも本来の目的である鉛筆として使うことができる。
せっかく一品もののバトエンを手に入れたのに、それを削って使うのは僕にとっては信じられないことだったが、普通に鉛筆として使っている子もいたし、バトエンの頭をかじって属性が分からなくなっている子もいた(←鉛筆かじる子いたよね)。
今思えば、小学校時代のクラスは人種の坩堝というか、みんな個性的で楽しかった。
憧れのキャリングケース
ある程度の鉛筆が集まってくると、収納場所に困ってくる。
机の上に乱雑に置いておくのも気になるし、引き出しにしまっておくのもイマイチだ。
そこに救世主のように現れたのが専用キャリングケースである。
↑僕が一番好きなドラクエのナンバリングタイトルである「ドラクエⅤ」をモチーフにしているだろうことを考えると泣ける。
様々なモンスターが描かれたグレーベースのプラスチックケース。今見たらちゃっちいという感想しか持たないだろうが、当時の僕には財宝箱のように見えた。
専用の下敷きとめんこ的なものと「えんぴつ名人」という謎のキャラクターのバトエンが入って、3,000円くらいしただろうか。
小学生にはハードルが高かったが、これもお年玉を握りしめて買いに行ったなぁ。
まとめ
バトエンは鉛筆を転がすだけのシンプルなシステムであるが、属性の概念、キャップによる独自性やカスタマイズ性を生み出すなど、斬新な要素を取り入れた前衛的なアイテムであることを再認識させられた。
今度実家に帰ったときにキャリングケースを持ってこようかな。