新年というには遅すぎるかもしれませんが、何とも新年らしいおめでたい雑誌を購入しました。
『週刊文春 タンマ君連載50周年!丸ごと1冊特盛スペシャル』。
当ブログでもいくつかレビュー記事を書かせていただいている東海林さだお先生ですが、彼はエッセイストの他にも「漫画家」という顔も持っているんですよね。
先生の代表的漫画と言えば『タンマ君』。そのタンマ君の連載50周年を記念したムック本が文藝春秋からセブンイレブン・セブンネットショッピング限定で発売したのです。
いや~、東海林先生、50周年おめで・・・
50周年!!!!
日本で他に50年連載を続けているのは、さいとう・たかを先生の『ゴルゴ13』くらいのものです。もうレジェンドですよ。
この偉大な節目の時期に記念本を出版するなんて・・・、文藝春秋さん粋だね!
そんなわけで今回は『週刊文春 タンマ君連載50周年!丸ごと1冊特盛スペシャル』を紹介していこうと思います。
週刊文春 タンマ君連載50周年!丸ごと1冊特盛スペシャル
本書の構成
セブパ@文藝春秋
最初に「タンマ君」の歴代担当者を集めたパーティの様子、通称❝セブパ❞の様子が見開きでドーン!と載っている。
連載50周年という偉業はもちろん東海林さだお先生のバイタリティやアイディアがあったからこそなのだが、裏方で支え続けた担当者の皆さんの力添えも大きかったのだろう。
❝セブパ❞とは一体何かと言うと、実は「セブンイレブンで買った美味しいものを食べまくるパーティ」の略なのだ。
高級で煌びやかでなくとも、手に入りやすくて美味しい食べ物でパーティを開くというのが何とも東海林先生らしいところである。
コンビニの中でも特にセブンイレブンは顕著だが、味のレベルが本当に高い。どれを食べても美味しいし、比較的短期のサイクルで商品が入れ替わるため飽きがこない。
美味しそうに食べる東海林先生の表情が見ていて微笑ましい。
タンマ君キャラ顔面相似図
東海林先生は「顔だけスケッチブック」というものを書いていて、顔面のストックは8,000にも及ぶようだ。
ここではその顔だけスケッチブックに描かれた顔面に似ている芸能人を取り上げている。
一時期僕が狂ったように読み漁ったエッセイの「丸かじりシリーズ」にも挿絵として様々な人が登場するが、確かに「この顔見たことあるな・・・」と思うことはよくあった。
東海林先生の絵は人間の顔の特徴をピンポイントでとらえ、味のあるタッチで描いているところが好きだ。
「タンマ君」大傑作選!
「丸ごと1冊特盛」の名は伊達ではなかった。
本書の残りのほとんどをぶち抜き。150頁にもわたって50年にも及ぶ歴史を持つタンマ君の傑作選を惜しみなく振舞う太っ腹である。
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塩昆布で無限ご飯。この発想、東海林先生らしい。
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ビニール製ソファあるある。
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なんという疾走感。
正直僕はタンマ君をずっと追いかけてきたということもなく、彼とは「時々見かける程度」といった間柄である。
そもそも雑誌を買うという習慣がなく、雑誌を買うこと自体が学生のとき振りなのである。
将来何かの役に立つかと思って何の気なしに買った東洋経済だったか週刊ダイヤモンドだったかが最後の雑誌購入となった。
その歴史を塗り替えたのが今回のタンマ君だ。これをきっかけに漫画を読み漁るぞ。
東海林さだおさん思い出アルバム
御年80歳。そんな年には到底見えない若々しさ。
タンマ君連載50周年を「気付いたら50年経っていたってだけです」というセリフも東海林先生らしい。
駅弁大好き!東海林さだおさんが選んだおすすめ駅弁ベスト5
ランクインしたのは、兵庫県・明石の「ひっぱりだこ飯」、山形県・米沢の「牛肉どまん中」、高知県・高知の「鯖の姿寿司」、神奈川県・横浜の「シウマイ弁当」、北海道の「いかめし」。
どれも甲乙つけがたい名駅弁だ。
この中では「鯖の姿寿司」だけ食べたことがないが、「土佐沖で水揚げされた2年ものの鯖を背開きにし、青じそやゴマ、しょうが、ゆずの香りが漂う酢飯をぎっしり詰めた豪快な一品」という説明を読むだけで涎が出る。絶対美味しい奴だ。
そして、シウマイ弁当。先生、流石ッス。
↑僕も2つの記事を書いてしまうほどにシウマイ弁当が大好きだ。
東海林さんの大ファン!U-zhaan(ユザーン)が憧れの「肉だらけカレー」
トリを飾るのは『ショージ君の青春記』に登場したブタコマを500g投入した「肉だらけカレー」を作るという企画。
あっさりとしたチキンカレーも濃厚なビーフカレーも美味しいけれど、豚肉の、しかも安い豚小間肉を入れたカレーの優しい甘み・旨味を兼ね備えたカレーはやっぱりうまい。
二人が幸せそうで何よりだ。
まとめ
隅々まで❝東海林さだお愛❞に溢れた素晴らしい本であった。
この雑誌は2019年1月4日に発売したそうだが、つい先日近所のセブンイレブンで入手する前は見かけたことがなかった。
まぁ、雑誌コーナー自体にあまり近づかないのもあるが、これだけビビットなカラーで見たことのある絵だったら興味を持ってもおかしくないはずだ。
それだけに今回の出会いは大切にしていきたい。
タンマ君も丸かじりシリーズも追いかけていきますよ、先生。