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日本一ソフトウェア『ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団(PS4・Vita)』に期待すること

当ブログでも現在プレイ日記を更新中の『ルフランの地下迷宮と魔女ノ旅団(以下“ルフラン”とする)』の後継作となる『ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団(以下、“ガレリア”とする)』が2019年7月25日に発売されることが決定しました。

(http://dengekionline.com/elem/000/001/900/1900439/)

↓プレイ日記はこちらからどうぞ。

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物語は終盤ですが、この記事を書いている時点では既にノーマルエンド・トゥルーエンド、隠しボスを含めてすべての要素をクリアしており、記事にするだけの状態になっています。

『ルフラン』はここ数年でもかなり上位に入るほどにのめり込んだゲームなので、しっかり『ガレリア』も予約させていただきました。

もっともゲームシステムに不満点もなかったわけではないので、『ルフラン』を引き合いに出しながら後継作『ガレリア』に望むことを書いていこうと思います。

ストーリー展開について

『ルフラン』はいわゆる❝ダンジョンRPG❞というジャンルに分類されるゲームです。

さらに詳しく言えば、❝3DダンジョンRPG❞ということになり、見下ろし方(2D)の『チョコボの不思議なダンジョン』や『トルネコの大冒険』に代表されるようなローグライクゲームと区別されます。

3DダンジョンRPGの具体例としては、当ブログでプレイ日記を書いた『世界樹の迷宮』、往年の名作として『ウィザードリィ』が挙げられます。

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いずれにしても一般的にDRPGにおいてストーリーはそれほど重視されず、あくまでダンジョン探索及びトレジャーハント要素やキャラクターメイキングに重きを置いているものが多いですね。

しかしながら『ルフラン』ではダンジョン探索と同等程度に見応えのあるストーリーが盛り込まれており、伏線が至る所に散りばめられています。

「早く冒険させろ」という方には重厚な会話や凝った演出が鬱陶しく感じるかもしれませんが、個人的には「ストーリーの比重は高めだけど、内容が素晴らしく最後まで飽きさせなかった」という印象です。

しっかりストーリーを追いかけたからこそエンディングで感動したのだと思います。

『ガレリア』でも見応えのあるストーリーと歯応えのあるダンジョンを引き続き期待したいところです。

(http://dengekionline.com/elem/000/001/900/1900439/)

↑「ガレリア」の開発中画面。左の子が主人公っぽいですが、毒気がなくて可愛いですね。ドロニア様ときt(略

ちなみに既に予約は開始しているので、ポチらせていただきました。

 

迷宮探索について

『ルフラン』は迷宮に入るたびに構造が変動するタイプではないですが、宝箱の配置及び中身が変わるので同じ階層を探索する場合でも新たな発見があります。

また、❝マナ❞という多目的に使うことができるものが戦闘を始めとして、迷宮内でも入手することができ、マナの取得数によってアイテムドロップに影響を与えるところもランダム要素があっていいですね(迷宮から脱出するたびにリセットされる)。

ダンジョンRPGで今までありそうでなかった新概念の❝壁壊し❞で今まで行けなかったところにも積極的に進んでいくことができるので、迷宮内で出来ることは多いです。

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ちなみに❝壁壊し❞は「リインフォース」という迷宮内のみで使えるスキルのひとつです。

他にも敵から見つかりにくくしたり、中間ポイントを作ったりすることができるものもあるため、どのスキルをどれだけ使うかを有限なリインフォースとマナを見比べて選択していくことになります。

これらの迷宮探索システムは非常に洗練されていて、プレイヤーの判断によって無限の可能性を生み出すため、『ガレリア』でも是非さらに新要素を加えて発展させていってほしいものです。

 

キャラメイキング周り

ここは注文をつけたいことが多いところです。

①死に職・死にスキルが多い

可能性は無限大に見えるけれど・・・

『ルフラン』は制作した人形兵たちで旅団を組んで迷宮探索をしていきます。

人形兵は「ファセット」と呼ばれる職業、ファセットごとに用意されたビジュアル(デフォルトで男女各3種、ゲーム内アイテムを拾うことで1種追加)、ボイスや成長傾向や初期スキル、フレーバーテキストなど事細かに設定することができ、個性を持たせることができます。

ファセットが物理型の「アステルナイト」「シノブシ」「ゴシックコッペリア」「デモンリーパー」、魔法(ドナム)型の「マージナルメイズ」、防御型の「ピアフォートレス」、サポート型の「シアトリカルスター」「マッドラプター」の8種類があるので、それだけでも組み合わせを考えて何時間も悩めるような楽しさを持っているように思えます。

実際最初のチュートリアルとして3体の人形兵を作った時はワクワク感が止まらなかったです。

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人形制作は楽しいものです。裏側を知らなければ。

 

結局「マージナルメイズ」1択のドナムゲー

正直、有用なファセット、スキルは限られています。

そして、『ルフラン』では❝魂移し❞という、いわゆる転生システムにより既存の人形兵のスキルを承継させつつ新たな人形兵をレベル1から育成しなおすことができ、これを繰り返すことによってステータスの底上げをすることができるのです。

これが何を意味するのか。そう、有用なファセットに有用なスキルを集結させさえすれば、後は用済みということ。

物理型の4種類のファセットで、攻撃力が高くて体力もあり、防御もそこそこできるとなると、実質「アステルナイト」と「ゴシックコッペリア」の2択になりますし、有用なスキルを拾うとなると「シノブシ」を除く3種になりますので、シノブシは要らない子だったんだよということになります。

物理型の4種のファセットだけを考えれば、

アステルナイト→デモンリーパー→ゴシックコッペリア

デモンリーパー→アステルナイト→ゴシックコッペリア

ゴシックコッペリア→デモンリーパー→アステルナイト

デモンリーパー→ゴシックコッペリア→アステルナイト

という4ルートが安パイです。

ここに他の4種類のファセットからスキルを拾ってくれば物理アタッカーとして一線級になります。

物理型はまだいいにしても、魔法(ドナム)型は「マージナルメイズ」1択になります。

後で書きますが、『ルフラン』は❝ドナムゲー❞と言われるほど魔法(ドナム)偏重のゲームで、物理で鍛え上げたダメージと同じかそれ以上のダメージをドナムで簡単に叩き出す残酷な仕様です。

ドナムによるダメージはDMPというステータスに依存するため、当然この数値が高いファセットを最終に持ってくるべきです。

実は「マージナルメイズ」のDMPの値は全ファセット中1位ではなく、「シアトリカルスター」「マッドラプター」の方が上です。

しかしながら、「マージナルメイズ」に比べて圧倒的に打たれ弱いのが非常に痛く、MPに当たるMDPは「マージナルメイズ」が大きく差をつけて1位なので、安定して高火力を押し付け続けることを考えれば「マージナルメイズ」1択です。

更に言えば、「マージナルメイズ」は打たれ強いばかりか物理で殴っても強いので、下手な物理アタッカーよりも大ダメージを叩き出すことができるのです。

ドナムゲーの『ルフラン』において、ドナムの使い手としての適性を唯一持ち、持久力もあって、生命線のはずのMDPが切れても物理でガンガン殴っていける。

編成を色々考えるよりも、全人形兵を「マージナルメイズ」にする方が攻守ともに盤石というバランスの悪さを感じます。

「マージナルメイズ」の唯一の弱点である行動速度の遅さは、他のファセットからAGI底上げのスキルを持ってくれば完璧になります。

ファセット間の格差をある程度解消しないと、人形制作がただの作業になってしまいそうなので、ここは改善希望です。

 

②人形兵の数が多すぎる

『ルフラン』の特徴として、戦闘を最大40体の人形兵で行うことができるという点が挙げられます。

↑『ルフラン』から参考画像。この黒枠にキャラクターを配置することができます。

具体的には、人形兵は❝カヴン❞と呼ばれる最大8体の小隊を組み、この小隊を5つ合わせた旅団で迷宮探索をしていきます。

❝カヴン❞は8体の人形兵のうち3体がアタッカーとして表舞台に立ち、残りの5体は配置することでサポーター枠としてアタッカーに様々な効果を付与します。

プラス効果もマイナス効果もあり、前者の例としては「アタッカーのピンチ時に〇%の確率で回復させる」、後者の例としては「消費ドナムを多くする」等。

キャラメイキングは本当に楽しいんですよ。自分で名前決めて、成長傾向を示して、フレーバーテキストで個性をつけて、と。

ただ、40体もいると後ろの方は全部デフォルトで何もいじらない。名前も「あ」とか「い」でいいか。そうなってしまうことが多いと思います。

それは個人差がありますが、さすがに40体は多すぎるかなという印象を受けます。

サポーター枠には迷宮内で拾った特殊なアイテムをセットできるとか、せめて戦闘に直接参加する15体だけを見ればいいならば作業感は軽減されると思います。

 

戦闘システム

①ドナムゲー

「とにかくドナムが強い」。『ルフラン』がドナムゲーと呼ばれる所以です。

鍛え上げた物理よりもお手軽ドナムで大ダメージといった感じですね。

このドナムゲーを加速させているのがマージナルメイズの「ドナムマスター」の存在で、このスキルを持っているキャラがカヴンにいるだけでドナムの威力が13%増加します(重複アリ←ここがポイント)

これはアタッカー枠・サポート枠で制限はないため、カヴンにドナムマスターを持ったキャラクターを8人並べてドナムを打てば、物理でチクチクやるのが馬鹿らしくなるくらいのダメージを叩き出します。

❝魔女ノ旅団❞というくらいなのでドナムが強いのもわかりますが、あまりにもドナム偏重で物理冷遇なのはどうなのかと思います。

強いのは構わないけど要調整ですね。

②人形兵の個性が出しにくい

今まで書いてきたことに共通する部分が多いですが、ファセットやスキルで有用なものが少ないため、特定のファセットに特定のスキルを詰め込んだものが最適解としてテンプレ化しがちです。

とはいえ、最適解だとか効率という話は、どのゲームでも同じように起こりうることです。

個性が出しにくいというのは、ドナムゲーである『ルフラン』においてドナムがカヴン依存であるということです。

カヴンは「結魂書」というアイテムに人形兵を配置することで出来るのですが、戦闘中に使用することができるドナムは「結魂書」に最初から設定されているもののみです(結魂書を使い込むことでレベルが上がり、ラインナップが増えるものもあります)。

そのため、人形兵固有の攻撃というものが存在せず、バリエーションも増えていかないという点でマンネリが発生することが考えられます。

例えば「マージナルメイズ×3で〇〇〇というドナムが使える」だとか「アステルナイトとゴシックコッペリアとピアフォートレスの組み合わせでドナム技」というような幅を持たせてもよかった気がしますね。

③終盤の戦闘のもっさり感・作業感

既述のとおり、『ルフラン』の戦闘は最大40人で行い、表舞台に出てくるだけでも最大15人です。

大体のRPGで主人公側は4人から8人くらいがスタンダードだと思うので、その倍以上の処理をすると考えればテキストやエフェクトがもっさりするのは仕方がないことです。

ガレリアの地下迷宮と魔女ノ旅団

(http://dengekionline.com/elem/000/001/900/1900439/)

↑これは開発中の「ガレリア」の画像ですが、前作とほぼ同様の見慣れた戦闘シーンです。

例えば「ドナムマスター」を持つキャラクターが8体いるカヴンでドナムを打つと、8人分の「××のドナムマスター発動」というテキストが表示されるので、最初こそ爽快であるものの、見慣れてくると早送りして作業のようになってしまいます。

画面がテキストやエフェクトで賑やかになるのも嫌いではないですが、作業ゲー感は消してほしいという贅沢な悩みがあります。

 

まとめ

今回の記事は、『ルフラン』の不満点を取り上げたうえで後継作『ガレリア』に望むことを書いたので、悪い点だけが目立つ形になりましたが、大筋では大満足のゲームであり、プレイできたことを誇らしく思う作品です。

期待を込めて。作品を愛しているからこその要望としてとらえていただけると幸いです。