ゴールデンウィーク2日目の4月28日。東京は天候に恵まれ、絶好のお出かけ日和となりました。
↑前回の記事で計画した小江戸・川越&東久留米温泉1泊2日の小旅行の様子をお伝えしていこうと思います。
いざ、本川越へ
旅のお供は音楽と小説
西武新宿線の始発である西武新宿駅から終点の本川越駅までは約1時間程度なので、早朝からバタバタする必要もない。近場の小旅行のメリットだ。
ちなみにこの時は8時20分頃。後ほど車内はそれなりに混雑することになるが、まだガラガラの状態。
本日の旅のお供に選んだ太田和彦さんの『居酒屋歳時記(上)』を読みつつ、ウォークマンで音楽を聴く。
なんとなく❝旅❞を感じさせる松任谷由実さんで攻めていく。
旅の計画とガラガラの車内と
あと20分ほどで本川越に着くので、川越観光のざっくりとした道順を考えることにした。
9時20分着として、一番の目的である『小江戸蔵里』の利き酒をすることができるのが11時以降。
川越といえば『時の鐘』。町をゆっくり散策しつつ、ここを目指そう。
途中で買い食いしながら、歴史ある寺院を見学したり、今の時期は鯉のぼりが見事だという『大正浪漫夢通り』も寄ってみようか。
ちなみに上掲の画像は、消化したいノルマのひとつである「中市本店で❝ねこまんま焼きおにぎり❞を買う」が無事実行できるのかを確かめてホッとスクショしたところである。
そうか、30日出発だったら食べられなかったんだな。危ない危ない・・・。
それにしても天気がいい。電車は途中賑わっていたけれど、またガラガラの状態だ。
案外川越観光する人って少ないのかな。観光地なんてたくさんあるもんね。
↑この言葉を後悔するとは、このとき知る由もなかった・・・。
文化の薫る町、小江戸川越
『川越一番商店街』を目指す
そうこうしているうちに本川越駅に到着。
改札を出たら左手方向にに伸びる大きめの道路に沿って進んでいく。
歴史を感じさせるようなシックでレトロな建物もあるが、高層ビルやマンションが犇めく都会である。
蔵造りの街並みが楽しめるという『川越一番街商店街』に向かい歩みを進めていくと、徐々に味のある建物が増えてきた。
途中、謎の吸引力を持った看板を発見した。
「観光地価格からの脱却!!」
良い言葉だ。尾崎豊風味だね。
気にはなるけど、この先が気になるからなぁ。泣く泣くスルーすることにした。
❝粋❞が溢れる商店街
ここが商店街の入り口かな。
おお、なんという渋さ。こういう写真が撮りたかったんだ。
この時間(9時30分頃)は道が空いていて気持ちがいい。お店も開いてないところが多いが、今のうちに当たりをつけておこうか。
ゴールデンウィーク半ばは天候が崩れるという情報からこの日を選んだのだが、大正解だったようだ。外を歩くのなら天気がいいのが一番だよね。
道すがら気になるお店はいくつもあったけれど、とりあえず川越のシンボルである『時の鐘』を見ることができたので満足。それにしても突き抜けるような青い空だ。
時間は沢山あることだし、ここを起点にして色々散策してみよう。
商店街から1本抜けてみると、景色がガラリと変わるのが面白い。
ここが大手町かぁ。今日泊まるホテルの近くの駅が「霞ヶ関」という名前だし、埼玉≒東京なのかもしれない。
せっかくなので太陽軒とやらを見ていくことにしよう。
国の有形文化財にも指定されている由緒ある洋食屋さんだそうだ。
この歴史を感じさせる額縁も3本並べられたワインの空き瓶も❝粋❞を感じさせる。
燦然と輝くエビフライ。日本発祥の料理なのに、「洋食=エビフライ」の構図を作った功績は世界的に評価されてもいいのではないだろうか。
なんともフォトジェニックというか、子供の頃に誕生日祝いでこういうところに連れてきてもらったら一生記憶に残りそうだ。
(川越の洋食・西洋料理 モダン亭太陽軒(国登録有形文化財))
↑サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院の食堂の壁画に見えないこともない。
太陽軒の前を通って、路地に踏み入っていくと、これまた年季の入った映画館が目に入ってきた。
最新鋭の設備が揃った映画館もいいけれど、大衆の娯楽を一身に背負って、時代と共に笑いと涙と興奮を堆積してきた重みのある映画館も素敵だ。
↑「ロマンス劇場」の劇中の背景に心惹かれたのに通ずる部分がある。
「翔んで埼玉」は観よう観ようと思っていながらタイミングが図れていない。知人曰く面白いそうだから、何とかチャンスを見つけて観に行きたいな。
埼玉が舞台の映画なのに、埼玉の映画館がごり押ししないというのは奥ゆかしいね。
左の映画はかの有名な「アルプスの少女ハイジ」なのかな。クララ、ずいぶん老けちゃって・・・。
スカラ座。防御力が大アップしそうだ。
一体何年前からある映画館なのかと調べてみれば、なんと明治38年創業。
来年で115年ですか。歴史あるとかそんなレベルじゃないことに驚いた。
1905年(明治38年)「一力亭」(寄席)としてスタート
1907年(明治40年)「おいで館」に改名
1921年(大正10年)「川越演芸館」に改名
1940年(昭和15年) 今の原点「川越松竹館」に生まれ変わる
1963年(昭和38年)「川越スカラ座」に改名
2007年(平成19年) 5月27日「川越スカラ座」閉館
2007年(平成19年) 8月18日「川越スカラ座」復活
2012年(平成24年)「川越スカラ座」復活5周年
2007年に何があったんだ・・・。
2012年に復活5周年を祝っていることから、一時閉館してリニューアルオープンというよりも、惜しまれつつも閉館して奇跡の逆転劇が繰り広げられたんだろうな。
ここはコンコンの住処
再びメイン通りに戻ってくると、先ほどよりも観光客が増えてきた印象。時刻は10時過ぎだろうか。
看板に誘われてまた横道にそれていく。
醤油屋さんの横の小道をずずずいっと進む。
裸でうどんを啜っているロックマンみたいな君は誰なんだ・・・?
当時は気づかなかったけど、❝春❞の文字が見える。このお店の名前の「春夏秋冬」かな。
となると、君の名前は本当に何なんだ。
かなり葉桜になってしまっているけれど、まだまだ可愛らしい花を観察することができる立派な八重桜だ。
ポンポンと丸っこくふわっと咲く八重桜が僕は好きだな。
ここがしあわせ稲荷ご本尊。
稲荷を抱える寿司屋か。きっと先ほどのスカラ座のように老舗なのだろうと調べてみると・・・、明治11年創業。
この辺のお店、とんでもない猛者揃いだ。
この旅で交通費を除外した初の出費はお賽銭の5円になるとは。いい旅を予感させる。
まとめ
急な思い付きで決行された今回の小旅行。天候にも恵まれ、滑り出しは順調だ。
一番街は華やかで目に入るものすべてを写真に残したくなるし、一本わき道に入ると太陽軒やスカラ座、しあわせ稲荷など歴史を感じさせるスポットが忽然と現れるのがまた面白い。
この後もう少し小江戸の町並みを楽しみながら、機を見て『蔵里』に向かうことにしよう。
【これまでの支出】
・西武新宿線西武新宿駅から本川越駅→494円
・しあわせ稲荷お賽銭→5円
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計499円