とある休日の午後、急にチャーハンが食べたくなりました。
家にある食材を使ってチャチャッと作ってもいいのですが、その日は外食気分。
この時を待っていたんですよ、休日にチャーハンが食べたくなって、かつ積極的に外食したい気分の時を。
「東京 チャーハン」と検索してみると、色々なページが出てきますが、どのページにもほぼ確実に掲載されている中華料理屋さんの名前で『龍朋』というところがあると思うんですよ。
❝東京一❞という評価もちらほら聞こえるほどの絶品チャーハン。これは是非食べてみたい。
場所は神楽坂。僕は個人的に神楽坂という街が大好きで、定期的に顔を出してはぶらぶらと散歩しています。
もちろん龍朋の存在も知っていましたが、2つの理由があってなかなか足が伸びなかったのです。
それは以下で書くとして、今回はついに念願の龍朋に行ってチャーハンを食べてきましたので、レポートをお届けしていきます。
東京一のチャーハンを求め、神楽坂・龍朋へ
始まりは東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口
龍朋は神楽坂駅の2番出口至近にあるという。
龍朋を認識しながらもなかなか行かなかった理由のひとつが実はこれで、❝神楽坂❞と聞いて多くの人がイメージするのが、左右に老舗やお洒落なお店が混在しながらも賑わっている商店街を横目に飯田橋方面に向かっていく下り坂だと思う。
僕も神楽坂を訪れるときは決まってこちらの方面を散策するので、2番出口ではなく1番出口を利用している。
1番出口から飯田橋方面に向かえば、まず2番出口方面に行くことはない。これが理由のひとつ目。
もうひとつが「超人気店」という前評判で駅至近の条件が揃えば混雑必至なのは目に見えていて、暑い日や寒い日に並ぶのはご勘弁いただきたいと勝手に敬遠していたきらいがある。
「チャーハン食べたくなったら、わざわざ食べに行かなくても作ればええやん」となってしまうのもそれを補助していた。
2番出口から歩いて2分の龍朋
それはさておき、龍朋は本当に駅至近である。徒歩2分くらいだろうか。
駅を出たら左手に進み、最初の角を左に曲がる。その坂を下ればすぐに黄色くて目立つお店が見える。
ちょうどお客さんの切れ目の時間に来たのか、誰も並んでいない。中も満席ということもなく、すんなりと通される。
混雑するとは一体・・・。肩透かしを食らったが、ひとまず喜ぶことにしよう。
ちなみにチャーハンを注文して待っている間、食べている間に外には行列ができ初め、店内も満員御礼。
お客さんたちも空気を読んでガンガン回転していく店内はそれなりにバタバタしていた。
中は想像よりも広く、30人くらいは入れるだろうか。
僕が案内されたのは、2人が横並びになって座るという謎のテーブルだったが、基本的には4人掛けで混雑時には相席当たり前といった感じである。
各テーブルにメニュー表はない。ピーク時はオペレーションの都合から配置していないのだろうか。
その代わり中華料理屋の風物詩の短冊がずらーっと壁に貼られている。
とりあえず今回はチャーハンを食べに来ているのだし、何より初回なのでベーシックかつ看板メニューのチャーハン(大盛り)を注文することにした。
普通盛りが770円、大盛りは+100円だ。
周りでもチャーハンを注文している人は多いが、麺類も人気らしい。
超巨大チャーハン襲来
待つこと3分ほど。念願のチャーハンとご対面である。
でかすぎィ!!
皿込みで1キロはありそうだ。
具はネギ、卵、チャーシューの非常にシンプルなタイプ。味が濃いめについているように見えるが、どうだろう。
ひと口食べる。
これは旨い。
最近のチャーハンのトレンドはパラパラであるように感じるが、このチャーハンはしっとりふわっとした炒め具合である。
卵、ネギは言わずもがなチャーハンに必要不可欠な具材であるが、やはり光るのがゴロゴロと大きめにカットされた存在感抜群のチャーシューだ。
噛みしめればじゅわっと肉汁が溢れ、ほろほろトロトロと消えていく。
チャーハン自体の色が濃い割には味付けはあっさりしていて、それでいてコクもある。使うラードや調味料もかなり計算されている印象だ。
シンプルで飽きが来ない味だから、どんどん食べ進められる。
膨大な量を端から崩して食べていくのは蟻になった気分だが、この分量が頼もしく嬉しく感じる。
忘れてはならないのが付属の中華スープ。
これが恐らく2番人気のラーメンのスープなのだろう。
ちょっとご飯粒が残ってしまって見苦しいが、完食。
外で並んで待っている人たちがいるので早々に切り上げて、彼らにも素敵な龍朋ライフを送ってほしい。
美味しい料理は人を優しくするのだ。
僕はこの日、神楽坂・龍朋でLove&Peaseの精神を学んだ。
あえて辛口に評価するなら
噂に違わぬ絶品のチャーハンであった。
しかしながら、昨今のグルメ事情からすれば「ここのチャーハンに勝てるチャーハンはない!」と断言できるかといえばそうではないだろう。
チャーハンが美味しい店は探せばごろごろ転がっているし、家庭で作ろうと思えばそこそこのクオリティのものを作ることができる。
個人的には龍朋のしっとりとしたチャーハンは大好きだし、近いうちに再訪するだろうが、「チャーハンは絶対にパラパラ派だ!」と言う人もいるし、「刻んだナルトが入っているのが至高だ!」という人もいるわけだ。
焦げ目がしっかりついている焼き飯に近いタイプが好きな人もいれば、ネギ油を使った香り高いものが好きな人もいる。
味覚が多様化しすぎているのだ。これはチャーハンに限ったことではない。
単純にハードルが上がり過ぎていて、龍朋の様な基本に忠実で隙のない優等生のチャーハンが日々進化するチャーハン軍勢の中でひときわ輝く存在であり続けるのは難しい。
それこそ今までチャーハンに使うことのなかった材料を組み込んで新感覚チャーハンを作ればオンリーワンになれると思うが、チャーハン界でナンバーワンにはなれないだろう。
チャーハンの奥は深い。
まとめ
書きたいことは大体上に書いたが、龍朋のチャーハンが絶品であることは自信を持って断言する。
提供される料理はもちろんだが、店員さんのオペレーションも気持ちがよく、心なしか客層もマナーを心得ている人が多い気もする。
地元の人に愛され、僕のように評判を聞きつけて龍朋を訪れてファンになった人にも居心地のいい絶品中華料理屋として愛されているからなのだろう。
これを機に都内の「絶品〇〇」を食べ歩いてみたいなと思う次第である。
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