『モンスターハンター』、略して“モンハン”。
非常に有名なゲームなので、プレイされた方もいらっしゃるでしょうし、名前を聞いたことがある方も多いかと思います。
最近はなかなかゲームをする時間を作れていないのでモンハンも全然なのですが、継続して10年近く遊んでいるゲームシリーズは珍しいですし、僕にとって思い入れのあるゲームの1つです。
そんなわけで今回は、僕のモンハン歴をシリーズを振り返りながら語るという気ままな記事になりますので、興味のある方は肩の力を抜いて読んでいただければと思います。
“モンハン”とは?
まずは“モンハン”というゲームを概観してみる。
『モンスターハンター』というタイトルを見ればわかる通り、プレイヤーがハンター(狩り人)になってモンスターを狩るというゲームだ。
多彩な武器種
プレイヤーにはモンスターを倒すための武器が与えられており、その種類は様々だ。
例えば、
- 大剣・・・動きは遅いが、一撃が重く、溜め攻撃でさらなる大ダメージを狙うことができる。
- ハンマー・・・完全に防御を捨てた両手持ち武器で、モンスターの頭部を的確に叩くと気絶させることができる。
- ランス・・・攻防一体の武器種で、モンスターの攻撃をしっかり防ぎながらチクチクと手数で勝負する。
- 弓・・・大剣と同じく、溜めでダメージ増加。ためて遠方から的確にモンスターの弱点を射抜き、ダメージを蓄積させる。
他にも片手剣、太刀、ボウガン、笛など。
それぞれに異なる立ち回りが要求されており、クセも強いため、習熟にはそれなりの時間がかかる。
プレイヤーにレベルの概念が存在しない
モンハンには経験値という概念がないため、レベルを上げてプレイヤーの能力を上げることができない。
プレイヤーがモンスターを狩って入手することができるのは、モンスターから剥ぎ取った「素材」とモンスターを倒したという「プレイヤースキルの蓄積」のみだ。
実はこの「素材」がプレイヤーを数値的に強くする唯一の存在になる。
モンハンには各武器種、そして各防具ごとに膨大な装備が用意されており、「素材」を使ってこれを作成・強化していくことになり、これがプレイヤーの攻撃・防御力、耐性を強化する。
つまり、弱いモンスターを狩り続けてもそれ相応の装備しか作ることができないため、強い装備が作りたければ殻を破って強いモンスターを狩らなければならないのだ。
ソロでもマルチでも
「単身でモンスターの巣に切り込み、討伐」というのはモンハンの醍醐味であるし、1人で倒すという経験を通じてプレイヤーの腕は確実に上がっていく。
もう一方で、気心知れた仲間とワイワイ共闘するのはもちろん楽しいし、インターネットにつないで顔も知らぬハンターとともに狩るのもまた楽しい。
ちなみにモンハンはストック制と制限時間制を採っており、「クエスト」と呼ばれる1つのミッションの中で3回プレイヤーが力尽きるとクエスト失敗となる。
このストックはプレイヤーが1人でも4人でも共通なので、マルチプレイで力尽きまくると微妙な雰囲気が流れるかも知れない。
僕のモンハン歴
①モンスターハンターTri
僕にとっての初めてのモンハンは、Wiiの『モンスターハンターTri』だ。
「モンスターを狩って素材を剥ぎ取り、それで装備を作って強くなる」という、字面だけ見たら色んな団体からお叱りを受けそうな内容と、なんとなく難しそうなゲームだなと敬遠していたので、シリーズ自体は知っていたものの未プレイであった。
発売当初、僕は某所でアルバイトをしていたのだが、ある日店長と副店長に誘われてモンハンの世界に身を投じた。
アルバイトの時間は夕方くらいから店が閉店する深夜0時を回るくらい。
当然店長と副店長は必然的に最後まで店にいることが多く、各自家に帰ってから「1時半に集合な!」と夜な夜なオンラインの海に潜り狩りに勤しんでいた。
今思えば若かったなぁ。あの熱意はどこから湧いてきたのか。
学生バイトの僕はまだいいにしても、あのおじさん達(当時30代後半)はどんな体力だったんだ・・・。
最初のシリーズだったので、何もかも手探りでならない操作の中遊んでいたのを記憶している。
おじさん達が働いている中、僕は時間がたくさんあったのでソロでマルチで狩りまくった。
最初に対峙するであろう、中型モンスターの『ドスジャギィ』も最初は戦々恐々で挑んでボコボコにされていたけれど、慣れというのは怖いものでモンスターの立ち回りも習熟し、効率的に倒せるようになってくるのを実感する。
当時の僕がメインで使っていたのは、「初心者向けで立ち回りを学ぶのに最適」と教えられた大剣だった。
②モンスターハンターP2G
次に手を出したのは、名作と名高い『P2G』である。
時系列的にはTriよりも前の発売になるが、ハードがPSPということで「どこにでも持ち運んで狩りをすることができる」というのが当時の僕にはあまりに衝撃的で、モンハンのディープな世界にのめり込んだ。
ちなみに多くのモンハンのシリーズには“G”が付くものと付かないものがある。
付かないものは収録されているクエストが下位および上位のものに限定されており、Gには上位のさらに難易度が高い「G級クエスト」が用意されている。
G級になることでモンスターの種類や装備等が大幅に増えて大ボリュームになる。
僕はまだまだハンターとして駆け出しの状態であったので、せっかくのGを真髄まで遊び尽くすことはできなかった。
③モンスターハンター3rd
P2Gに続いてPSPの新作として発売されたのが『3rd』である。
経験3作目にして初めて「やり込んでやったぞ!」と胸を張って言える作品だ。
今までのシリーズで使ったことがある武器種といえば、大剣、太刀、片手剣くらいのものであったが、3rdでは習熟度の差こそあれすべての武器をひと通り使ってモンハンの世界を楽しんだ。
その中でも特に自分の中で手応えがあったのが、「ハンマー」「弓」「ライトボウガン」であった。
ちなみにこれらの武器種はその後の作品においてもメイン武器になるほどにお気に入りである。
作品ごとにいわゆる“壊れ性能”の武器が存在するのがモンハンの恒例であるが、3rdの壊れ武器で印象に残っているのはラスボス的位置付けの「アルバトリオン」素材の武器全般と弓の「ファーレンフリード」だろうか。
これらの壊れ性能の武器の能力をさらに引き出すのが、3rdを語る上で外せない“お守り”の存在だ。
モンハンの装備にはそれぞれ「スキルポイント」が振られており、この数値が一定数を超えるとスキルが発動する。
このスキルの組み合わせこそモンハンの肝であり、総合防御力や耐性など二の次になるほどである。
このスキルの自由度を大幅に上げることができるのがお守りである。
お守りにはそれぞれスキルポイントが付与されており、その数値はランダム。
そして、入手方法は特定のクエストをクリアするか、あるいはクエスト中に発掘ポイントを掘って低確率で手に入れるのみ。
スキルにも有用なものとそうでないものがあるので、「有用スキル高ポイント+不要スキル高ポイント」は惜しい、「有用スキル低ポイント+有用スキル低ポイント」もまた惜しいと言える。
3rdのお守りの中でも最も有名で汎用性のあるものは「t5k9」と呼ばれている。
これだけでは何のことかさっぱりだが、t5は溜め短縮というスキルのポイントが5、k9は攻撃というスキルポイントが9という意味である。
この組み合わせは溜め攻撃をする武器を主力にする人にとっては喉から手が出るほど欲しいお守りであって、弓使いである僕は火山にこもってひたすら採掘。
回数にしたら何回だろう。1,000回を超えているかもしれない。
試練を乗り越えてt5k9を手に入れた僕は、快適な弓ライフに浸ったのであった。
④モンスターハンター3G
ハードは移行し、ニンテンドー3DSへ。
こちらは3rdのG級ではなく、僕が初めてプレイしたモンハンTriのG級の位置付けである。
これがなかなかの問題作。悪い意味ではなく、いい意味で壊れているのだ。
何が壊れているかといえば、“爆破属性の武器”、これに尽きるだろう。
基本的にモンハンはパッケージになっているモンスターが看板モンスターとして登場する。
3Gの看板モンスターは『ブラキディオス』というのだが、このモンスターを素材にした武器+αには本作から新登場の属性である“爆破属性”が付与されている。
武器にはそれぞれ火属性だとか雷属性だとか、あるいは無属性だとかが存在するのだが、普通はモンスターに対応した弱点属性の武器を持ち込むことによって戦局を有利に進めることができる。
しかしその概念を文字通り爆破したのが、爆破属性の台頭である。
弱点云々ではなくて、とりあえず爆破属性の武器を担いでいけば勝手にモンスターはボロボロになって体力を消耗していき、いつの間にか勝っている。そんなイージーウィンを享受することができるのだ。
先ほどブラキディオスを素材にしたもの以外にも爆破属性が付与される武器があると書いたが、これが本作特有の『属性解放』のスキルであり、何の変哲もない無属性武器を属性解放することで、とんでもない威力を誇る爆破属性の武器が出来上がることもあった。
他のスキルである「切れ味レベル+」が必須ではあるが、最強の爆破ハンマー『グロンド・ギガ』は記憶に深く刻まれている。
このグロンド・ギガのためにあるかのようなお守り❝t5z7❞ももちろん粘って入手した。ちなみにtが匠で、zが属性解放である。
⑤モンスターハンター4G
お守り、爆破属性、上には書かなかったがお供システム等々新たな試みを取り入れて新作を生み出すカプコン運営だったが、4Gの目玉システムは❝乗り❞である。
厳密に言えば、僕がプレイしていない4からの登場になるが、乗りシステムとは、フィールドの段差を利用してモンスターの背中に飛び乗り競り合いに勝つことができれば長時間モンスターを抵抗不能状態にするというものである。
今まで賞賛ポイントとして、「部位破壊をする」とか「罠にはめる」とか「爆弾を仕掛ける」だとかがあったが、ここに「乗りでモンスターを抵抗不能にする」が追加された形。
このシステムの導入に合わせて『操虫棍』という滞空性能の高い新武器が登場し、スキルにも「乗り」に関するものが現れた。
4Gもかなりやり込んだが、やはり乗りの印象が強く、アグレッシブなシリーズであったように記憶している。
⑥⑦モンスターハンタークロス・モンスターハンターダブルクロス
一括しての紹介になるが、同じく3DSからクロスシリーズが登場する。
何といっても本作の目玉は「スタイル」である。
プレイヤーは任意でスタイルを選択することができ、これに応じて攻撃アクションが変化したり、「狩り技」と呼ばれる特殊な固有行動をすることができたりと戦略が多様化した。
例えば、攻撃をタイミングよく回避もしくは防御することにより「ジャスト回避・ジャストガード」を発動することができるブシドースタイル。先ほど4Gで紹介した「乗り」に特化したエリアルスタイル。モンスターの攻撃をいなすことができ、自身の攻撃力を高めていくブレイヴスタイル等々。
個人的に感じたのは、「爽快・スタイリッシュ」であり、モンハンであってモンハンでないような不思議な感覚である。
この違和感が賛否を呼ぶのだろうが、僕は完全に賛である。是非この路線で今後も進んでほしいと願うばかりだ。
⑧モンスターハンターワールド
そして、最新作PS4で出たモンスターハンターワールドだ。
モンスターの息遣いが聞こえてきそうなほどリアルで流麗なグラフィックとまさかのオープンワールド化。
これこそモンハンであってモンハンではないような、それでいてプレイするとしっかりとモンハンの進化系なのだ。
最新ハードでモンハンが出るということで予約をして発売日にプレイし、そのあまりのスケールの大きさに惹きこまれていったが、実は今まで紹介してきたどの作品よりもプレイ時間は短い。いわゆる❝積みゲー❞と化しているのだ。
決してつまらないわけではなく、随時アップデートもされてボリュームも操作性も向上しているのだが、やはりモンハンは携帯ゲーム機で遊びたいなという気持ちが強く、深くハマりこめない感じを受けた。
多少グラフィックは落ちてもいいから、手元で完結する狩りの世界を体験したいというのが正直なところだ。
まとめ
思い返せば実に8作もプレイしてきたのかと驚かされた。
シリーズを重ねるごとに色々システム的に進化しているし、グラフィックも向上している。新たな試みも随時取り入れているが、狩りという本質は変わっていない。
これをマンネリととらえる向きもあるが、僕はマンネリしながらも8作品もプレイさせる魅力がある素晴らしいゲームであると考えている。
据え置き機に原点回帰し、オープンワールドに展開したものが携帯ゲーム機に戻るかはわからないが、是非ともそちらの路線の復活もお願いしたいところだ。