数日前に寿司を食べたばかりですが、また寿司成分が不足してきました。これが日本人のDNA・・・!
というわけで、当ブログ恒例の三鷹のデカ盛り・わかさ鮨に行ってきたのですが、今回はもう1軒寄ってみたいお店がありまして、そちらの体験レポートも併せて書いていこうと思います。
↓当ブログとわかさ鮨の歩みはこちらから。
その「もう1軒の寄ってみたいお店」というのが、『珈琲・松井商店』です。
御承知の方も多いと思いますが、三鷹は文豪・太宰治ゆかりの地でして、39歳で没するまでの最期の7年半をここで過ごしたと言われています。
珈琲・松井商店の前身である「松井商店」では煙草や酒を販売しており、太宰治はここによく煙草を買いに来たそうです。
そして、太宰治をイメージした『DAZAI COFFEE』という珈琲がここ珈琲・松井商店で生まれたそうです。
詳しくは本編でお届けしていきますよ。
三鷹のデカ盛り・わかさ鮨(4回目)
勝手知ったる道を征く
わかさ鮨に行くのは4回目であり、道順も引用した記事に書いてあるのでダイジェスト版で。
聖地巡礼のように1つ目の公園の前を通って、商店街に入る。
そうそう、この真っ直ぐの道を突き辺りまで行く。
公園2つ目。冬の頃のやせ細った頃に比べたら、随分青々ともっさり育ったシンボルツリー。
そして誠一郎本舗の前を通る。定休日でもないのに開いていないなと思ったが、ランチは平日のみか。
↓気になる方はこちらからどうぞ。
鮨成分の補給所『わかさ鮨』
“変わらない”安心感
自動もとい手動ドアがお出迎え。ここはいつ来ても変わらないから安心する。
時刻は12時半。店内に入ると先客はいないように見えたが、奥の座敷の方に団体客が入っているようで賑やかだった。
本日のオーダーは上握りと決めてきた。
毎回「お酒も注文しちゃうか~」と思いつつも実行しないのは、あまりにも寿司のボリュームが凄まじいからである。
いつだったか、シャリ少な目で注文してつまみとお酒を合わせている方がいたけれど、それが賢明だろう。
僕はここの子供の拳くらいの大きさのシャリが好きなので、少なめにしてしまうのがもったいない気がしてね。
↓❝シャリ❞とか言ってたら池波先生に叱られてしまうかもしれない。
歴史を感じる商売道具、確かな腕
お茶。見てもらえれば分かるが、ヒビが入って、飲み口も摩耗しすぎてザラザラしている。ここまで成長するのに何十年かかったのだろう。
どーん。
僕にとっては見慣れた光景になっているが、相変わらずとんでもない大きさだ。先ほど子供の拳大と書いたが、小ぶりのおにぎりにネタが載っているといった方が分かりやすいかもしれない。
近影。やはり上握りになると組み込まれる穴子といくらが目を引く。
ちなみに特上はウニが入り、蒸しエビが大生海老になる点も見逃せない。
僕はわかさ鮨で握りを食べるときは前列から順々に攻略して、後列に取り掛かる。
後列は毎回大変なことになっていて、最初から最後までクライマックスの様な迫力を提供し続ける。
正直終盤のトロ、ハマチ、トロの3連星は脂が畳み掛けてくるので、中盤で1貫消化しておくか、ガリと味噌汁を半分以上残しておきたいところだ。
最後の1貫を箸で持ち上げてみるとずっしりと重く、寿司ではない何かを食べている気分になる。切り身というよりもカマが載っているような印象。
ふぅ、何とか完食。日本酒なら大丈夫だろうけど、ビールの様な炭酸とは合わせられないな。
太宰治ゆかりの店、『珈琲・松井商店』
旨いものは上にある。隠れ家的佇まい
腹ごなしに散歩をしてから次なる目的地『珈琲・松井商店』に向かう。
わかさ鮨から歩いて7、8分といったところだろうか。バス通りに面した土地の片隅に見つけることができた。
2階建ての建物の下には違うお店が入っているようで、松井商店への入り口は回り込んで2階に上る階段から。
軽食メニューもあるが、当然それは入らないので、コーヒー単品をいただくことにしよう。
価格はリーズナブル。個人的に「お替り珈琲200円」が高ポイント。こういう細かいサービスをするお店はいい店だと判断している。
普通に友達の家に遊びに来たような感覚だ。
お店で育てているのかな。
階段を上ったら細い通路を突き辺りまで進む。あれが入り口だ。
入店前のお得情報
おお、これが例の『DAZAI COFFEE』か。
左の写真入れに気になるメッセージが。
「珈琲豆200gお買い上げのお客様に珈琲一杯サービスさせていただいてます」
もちろん今回はそれ狙いでもある。
例えば、『DAZAI COFFEE』は200g1,000円だ。例えば、カルディのマイルドカルディならば200gで500円程度なので、それに比べたら倍ということになる。
ただし!
珈琲豆を買いに行くことを電話なりネットなりで事前に予約をしていくと、会計から10%引きになる。
そして、珈琲1杯無料になるため、実質500円引きである。
つまり、1,000円-100円-500円=400円(税込)
後でも紹介するように本格的な焙煎珈琲が200g400円で手に入ると考えたら、お得以外の何者でもない。
こじんまりと整理された居心地の良い空間
店内はそれほど広くはないが(8畳くらい?)、可愛らしいインテリアやお洒落な専用機器、お菓子やポップが並べられていて非常に作り込まれている。
予約していた珈琲を引き取りに来た旨を店員さんに告げると、珈琲を1つお選びくださいとのこと。
ここは当然太宰治ゆかりの店でDAZAI COFFEEだろということになるが、あえての本日のおすすめ珈琲『グァテマラ』にした。
この気持ち、わかる人にはわかると思う。
DAZAI COFFEEはお土産に買った。もちろんプロが淹れたDAZAI COFFEEは格別だろう。しかし、それは家で飲めるから違うものをあえて飲みたい。
そんな葛藤があったのだ。
グァテマラと同時に持ち帰り用の珈琲豆(粉)が到着。
そこまで長居する予定ではないが、しばし読書をしながら珈琲を味わうことにしよう。
お酒の味は最近徐々にわかってきたが、珈琲はまだまだビギナーだ。
グァテマラは酸味が最初に来て、コクを感じるかどうかというタイミングで甘さが広がりストンと落ちていく。後味爽やかだ。
落ち着くいい店だ・・・。
ちなみにすぐ近くが交通量の多い道路なので、時たま地響きのような振動がある。これは確かに居住用にはあまりお勧めできない建物だろうなぁ。
逆に静かなお店で外の喧騒を感じることができる瞬間があると、逆に乙に感じるのが不思議だ。
下調べした時は、「常連と思われる女性が我が物顔で大声で仕切ってる」というような不穏な情報をキャッチしていたので警戒していたが、今回はいないようだ。
昔、太田和彦さんの本で読んで印象に残っていることに「常連というのは草葉の陰から店を見守る存在で、決して常連面はしない。ひそかに店に惚れ込み、潰れやしないかと心配しながら店に通い続けて、不届き者が現れたら首根っこを掴んで叱り飛ばすくらいが常連の在り方だ」というような旨の文章がある。
自分がその店や店主が好きならば、自分だけの特別なものではなく誰に対しても過ごしやすく店として永続するように願いたいものだ。
珈琲のお茶請けについてきたのは「ロータスビスケット」。
僕はこれが本当に好きで、個人的に箱買いしたことがあるくらいだ。上品で香ばしいキャラメルと甘すぎ一歩手前のちょうどいい甘さ。お茶請けにピッタリ。
ちなみにAmazon等でも手に入るので、興味のある方はぜひ試してほしい。お茶の時間が楽しくなること請け合いだ。
ステンドグラスのランプ可愛いなぁ。左に見える本はもちろん太宰治。あの席に座ることがあれば読みたいな。
お店の一番いい位置に豆の焙煎機がある。クリームソーダもカレーも気になるなぁ。
30分ちょっとの滞在で店を出る。お会計は900円。うーん、いい店だった。
最寄りの三鷹駅からは徒歩15分くらいで、「たまたま目についたので入りました」ということがほぼ期待できないような分かりにくい立地と店構えなので、知る人ぞ知るというか、探そうと思わなければ探せない名店といった具合か。
僕は次回以降はわかさ鮨とセットで満貫全席を楽しむ三鷹ルートとして再訪する気満々である。
間違いなく次回もカレーは食べられないだろうなぁ。悩ましい・・・。
ちなみに、しっかり『DAZAI COFFEE』をお土産に買ってきたので、家でじっくりと楽しみたいものだ。
まとめ
気に入った場所は何度も定期的に顔を出してしまう質らしく、そのルートに新しい立ち寄りスポットができたことは喜ばしいことだ。
深みを増していく三鷹開拓。今後の広がりにも期待だ。