当ブログの定期シリーズのひとつ、『自分でつくるプレミアムフライデー』も12回目。ちょうど1年継続ということになりますね。
↓前回の記事はこちら。
もんじゃ焼きに始まり、火鍋、イタリアン、鰻、焼肉、餃子等、その時々に食べたいものを無作為に選んでいるのですが、奇跡的にもジャンルに偏りがなくかなり広範にわたる飲食店開拓ができています。
そして今回も新ジャンル『スペイン料理』のお店、門前仲町にあります「イベリコバル門仲」にお邪魔してきたので、レポートしたいと思います。
小雨のちらつく門仲を歩く
8月30日、東京の天気はあいにくの雨。
今回のお店「イベリコバル門仲」は、東京メトロ東西線3番出口を出て右方向に直進。
牛丼チェーンの松屋の先を右手に曲がると上掲の深川モダン館通りに当たるため、ここを道なりに進めばスペインの国旗が見えてくるので見つけるのは簡単だ。
駅前は飲食店も多く賑わっているが、一本路地に入るとそこは閑静な住宅街。
煌々と揺らめく光が何とも雰囲気がある門構え。
コース料理も魅力的ではあったが、今回はアラカルトで予約しておいた。
このお店はスペイン料理店であると同時に、店名にもあるように「イベリコ豚」を使った料理を中心に取り扱っている。
完全予約制だというイベリコ豚しゃぶしゃぶも気になる。ちなみに店内は2階がしゃぶしゃぶ専用スペースで、1階は調理場兼アラカルトのスペースになっているようだ。
近づくと、絵本の世界から飛び出してきた西洋のお店の様な佇まいである。
鉄板焼きもいきたいけれど、スペイン料理といえばパエリアなので、それを中心に組み立てていきたいんだよなぁ。
イベリコバル門仲
まずは乾杯
まずは乾杯。1ヶ月お疲れ様でした。
メニューを見るとワインはかなりの数揃えているようだが、ビールに関してはスペインビール一択。
ソフトドリンクでも600円~と少々お高い印象だが、このビールは酸味や苦みが抑えられていて香りもフルーティで非常に飲みやすくおすすめである。
まだ時間帯が早く店内が空いているのもあってか、店員さんが様々な料理の説明をしてくれた。フレンドリーで温かい雰囲気の店内は心地いい。
豚しゃぶサラダ
まずはイベリコ豚の冷しゃぶサラダ。イベリコバルに来たからにはイベリコ豚を食べなくては。
目にも嬉しい色とりどりのフレッシュな野菜と絶妙な茹で具合の豚しゃぶ。これは間違いなく美味しいだろう。
新鮮な野菜たちはもちろんのこと豚しゃぶの臭みが一切なく、非常に柔らかい。箸でスッと切れてしまうほどだ。
本日のフリット
次に「本日のフリット」を注文。
日替わりで何種類かのフリットを用意しているそうだ。本日は3種類で、チーズ、イカリング、生ハムだそうだ。
厨房横には生ハムの原木が置かれており、これも味わわない手はないだろうと生ハムのフリットを選択した。
中はチーズベースのクリームソースに生ハムがマッチし、適度な塩味が完全に酒のあてである。
さっぱりサラダからの揚げ物は王道の流れと言えよう。
パエリア
今回のメインテーマのひとつ、パエリアの登場である。
生米から炊き上げるので当然時間がかかる(20~30分程度)。そのため、食べる予定があれば最初のオーダー時に伝えておいた方がいい。
パエリアと言えばサフランの黄色が目に眩しいタイプのものが思い浮かぶが、こちらのパエリアはトマトベース。鶏肉も一緒に炊きあげられており、さながら魚介を使ったチキンライスのようだ。
食べてみると魚介のエキスの濃厚さに驚かされる。圧倒的制圧力を持つトマトに負けないどころか見事に調和して旨味を舌に届けてくれる。
これは絶品。いくらでも食べられそうだ。
↑ちなみに翌日、この日の記憶を頼りに自宅でパエリアを自作したが、抜群に美味しかったので活きのいい海鮮が手に入ったときの定番メニューになることだろう。
普段食中酒にしない白ワインとの相性に驚いた。
にんにくのスープ
最後に気になっていたにんにくのスープを注文。
まるでアヒージョのような小鍋仕立てであり、卵が落とされている様子はスンドゥブにも見える。
強烈なパンチのあるにんにくという感じではなく、スープにじっくりにんにく成分を煮出して香りを移したというような丁寧な仕事が伺われる料理。
見た目は一見辛そうだが、滋味深い素朴で味わいのあるスープであった。
お会計
ひとり頭3,500円ほど。料理はリーズナブルだけれど、飲み物が全体的に高めでチャージ料が500円つく。
今回注文した料理自体は少ないが、ゆっくり会話を楽しみながら丁寧な料理を丁寧に味わったので、かなり満腹で満足感も高い。
お酒が進む料理ばかりなので、多く飲まれる方は素直に飲み放題を付けると幸せになれるかもしれない。
まとめ
徐々に過酷な夏の暑さは和らぎつつあり、もう少しすれば食べ歩きや散歩にも最適な時期になるだろう。
今回お邪魔した「イベリコバル門仲」はまさに掘り出し物というか、ちょっと疲れたときに元気になれるようなフレッシュな料理と明るい雰囲気を提供してくれるため、再訪して名物のイベリコ豚しゃぶしゃぶに挑戦してみたいと思えるお店であった。
門前仲町はディープでマニアックな飲食店が多く(お店に行く途中に❝缶詰バー❞なるものがあった)、またふらっと新規開拓に来ることだろう。