少しルートを変えて、一旦駅に戻ることにしました。駅前は基本的にチェーン店しかないので、食事は諦めるしかなさそうです。
↓前編はこちらです。
始まりはいつもここ
住宅街にひっそり佇む鳥居。時期的に草が伸び放題になってはいるものの、確かな『聖域』が形成されており、ここだけ時間が止まっているようだ。
日差しが強くなって来た。相変わらず人通りなし。
とあるマンションの水道メーター。マンションの裏手にこっそりあるわけではなくて、通りに面した一角にあるため、非常に目立つ。
そして、ここに戻ってくる。始まりはいつもここだ。すでに3キロほどは歩いているだろうか。
過ごしやすい住環境
日陰で涼みつつ駅方面へ。行きの道とは違うルートなので、見える景色も当然違う。
『光が丘夏の雲小学校』。小説に出てきそうな名前の学校だ。
近づいても逃げない蝶。マダラアゲハかな。芸術品のように美しい。こんなに華奢で美しい生き物が当たり前に飛んでいる不思議。
駅に近づいてくる。ここで気づいたが、光が丘駅周辺には座る場所が多い。至る所にベンチが用意されているし、このようにスペースを利用した休憩所もある。
僕が田舎から東京に出てきた頃、ベンチの少なさに驚いたものだ。本当にひと休みしたいのであれば、喫茶店なりに入らなければ座ることすらできないのかと感じた。
面積的な都合もあるだろうし、カフェや飲食店はそこら中にあるので、座ろうと思えばいつでもできるだろう。
しかし、どこに行っても人が多いから人酔いしてしまう。そんな時にあえて人にたくさんいる店に行かなくても、そこに休めるベンチがあればいいのにと考えていた。
その考えは今もあまり変わらないが、以前より意識することはずいぶん少なくなったものだ。
駅の前を通り過ぎて、先ほどとは反対方向に進む。やはりこちらも店の気配はない。駅前で全て完結するからだろう。あとはコンビニが数件あれば事足りる。
駅を通り過ぎ、観光地らしきスポットへ
オブジェ発見。モチーフはなんだろう。
なんだろう。
グイグイ進む。人通り、ほぼ無し。見えるものは緑とマンション。また何もないパターンかと怯える。それも刹那的放浪記の醍醐味であるが、ここまで何もないのも困る。
ローズガーデンといふもの
ここで啓示が。『ローズガーデン』。オサレプレイスが近くにあるらしい。
↑こんなだったらどうしよう。世界中のお嬢様たちが集まってアフタヌーンティーを楽しんでいるかもしれない。バラのアーチをくぐりながらキャッキャうふふしてるかもしれない。練馬のマダム、ネリマダムが若さに嫉妬してハンカチを咥えているのが目に浮かぶ。「キー!悔しいざます!」って。どうしよう、タキシード持ってきてない・・・。
大丈夫、ここは練馬。光が丘だぞ。
失礼なことを口走った気もするが、気を取り直していこう。
こういうのでいいのだ。落ち着く。
アーチもあるじゃないか。
園内は割と広く、植えられている薔薇の数も相当なものである。しかし、残念なことに最近の猛烈な暑さにより萎れてしまっている薔薇が多数。
比較的元気そうなものを拾ってアップしておく。薔薇の見頃は初夏前と秋なので、来る時期が悪かったか。ベストな状態でまた見にきたいものである。
ローズガーデンを後にして、再度駅方面に向かう途中、銀杏が落ちているのを見つける。もうすぐ9月。まだまだ暑いけれど、秋は確実に近づいている。
ついに手を出すメジャーどころ
お腹も減ったので、そろそろ帰りたいところ。最後にメジャースポット『光が丘公園』に寄っていくことにしよう。
とにかく広い。人がいない方面を狙って撮ったが、園内は家族連れでいっぱいだ。
他所者ハ排除スル・・・
図書館に来てみる。入り口にはTSUTAYAなどに置いてあるようなセンサーが設置してあり、練馬区民以外が入ると、
『シンシュウシャ、ハイジョスル』となって、つまみ出されるのではないかと少し不安になったが、練馬の懐は深かった。
いつ見ても紙媒体の書籍が所狭しと並んでいる姿は素敵だ。図書館に来る機会はここのところめっきり減ったが、家の近くに光が丘公園のような大きい公園があり、図書館も併設されているとなると、定期的に顔を出しに来たくなるかもしれない。家の近くの図書館を探してみようかな。
ありがたいお言葉を記した石碑の前を通って、グラウンド方面に向かって歩いてみる。
この広い公園の中で、皆自分のお気に入りの場所を見つけて過ごしている。
シロップかけ放題のかき氷屋台だ。
ただ広いだけではなくて、座るスペースが多く確保されているのが嬉しい。優しい。
木陰で野球観戦
さすがに喉が渇いたので飲み物を買おうと思ったところ、自販機の足元にビールの空き缶が。すぐ後ろにゴミ箱があるのだから、自分で飲んだものくらい片付けてほしいものだ。
グラウンドで野球をする少年たちを見ながらひと休み。大きな日よけが用意されており、涼しい日陰でリフレッシュできる。こういうのを求めていた。
沁みますなぁ。昼ごはんに振られ続けているので、これを飲んだら帰ろうか。
季節が変わったら、様子も随分変わって来るだろう。また秋が深まった頃に訪れたい。
僕のヒーロー
駅前に戻ってくる。色褪せた初代デジモンの絵が時の流れを感じさせる。20年くらい前の作品になるだろうか。
子供の頃、朝デジモンが放送される時間にテレビの前でワクワクしながら待っていた。「デジモン見てから遊ぼう」が僕たちの決まり文句だ。ウォーグレイモンが僕のヒーローだった。
今思えば、完全な子供向けアニメというよりも少しダークな、考えさせられるようなテーマで話が進んでいたような気がする。その舞台が光が丘だったのか。知らなかった。
まとめ
何もないと思ったけれど、振り返ってみれば楽しい放浪だった。今度来るときはさらなる魅力を掘り起こせるように、事前に色々調べておくことにしよう。
電車に揺られて帰る。
昼時はとっくに過ぎてお腹ペコペコだ。地元に戻り、よく行く馴染みの中華料理屋でXO醤チャーハンと焼き餃子。五臓六腑に染み渡る。
これにて刹那的放浪記①は終幕である。