もはや死語になりつつある『プレミアムフライデー』。
一体何のために生まれて、どこに行くのか。そんなアンパンマンのOPよろしく哲学的な問題に発展しそうな平成を代表する失策と言えそうですが、早く帰れなくても月に一度の特別な日として楽しむのはあり。
僕は数ヶ月前から月の最終金曜日を『美味しいものを食べる日』に設定し、ときには気合を入れて予約をしたり、そしてときには名店との偶然の出会いに期待して金曜日の夜の街をうろつくイベントを実施しております。
それでは『自分でつくるプレミアムフライデー9月号』をお届けしていこうと思います。
場所の選定
寒くなってきたから鍋もいいね
つい10日くらい前は汗ばむほどに暑かったのに、急転直下の寒冷化。涼しいを通り越して寒くなってしまうのが、ここ数年の傾向だ。徐々に風が冷たくなって夏の名残が少しずつ消えていくような侘しさを味わいたいのに、季節は冷酷なのである。
プラスに考えれば、7月、8月、そして9月と長らく敬遠してきた温かい食べ物がおいしく感じられる季節になったので、鍋なんかいいんじゃないだろうか。寄せ鍋、海鮮鍋、ちゃんこ鍋・・・。
そんなこんなで場所はひとまず両国に決定。時間帯がよかったのか、駅前の人はまばらでのんびり歩くにはもってこいである。
しかし、空腹なのである。のんびり歩いて店を選びたいのも山々だが、早く席について麦のお水とともにおいしいものを食べたいのだ。
(出典:-両国-江戸NOREN:ジェイアール東日本都市開発)
両国駅に隣接する江戸NORENに駆け込む。江戸NORENは、両国駅の旧駅舎を改築したものであり、様々な飲食店が軒を連ねている。もちろんちゃんこ鍋屋もあるのだけれど、今回のチョイスは・・・
お好み焼き&もんじゃ焼き
これは間違いなく麦のお水に合うやつ。他にもつまみに何か頼もう。
お邪魔したのは、『月島もんじゃ もへじ』というお店。
https://tabelog.com/tokyo/A1312/A131201/13202314/
海鮮もんじゃの求心力
決め手は店頭で宣伝されていた『海鮮もんじゃ もへじスペシャル』。あとで写真を載せるが、海鮮の求心力は凄まじい。
涼しくなってくると、この鉄板が非常に頼もしく、わくわく感を与えてくれる。暑い時期には選択肢にすら入らなかったが、人間とは現金なものだ。
宴の開始
数ある魅力的なメニューから注文
とりあえず麦のお水で乾杯。お通しのシステムはないらしい。『もへじスペシャル』は確定として、お好み焼きも食べたい。安定の『豚玉チーズトッピング』だ。
そして、麦のお水のあてにつまむものが欲しい。げそ焼き、のどぐろ干し、ほたてバター・・・。どれもおいしそうだ。
おっ、数量限定で鮪のほほ肉焼きがあるのか。あればこれを注文してみよう。
大正解。完全に牛肉。焼肉屋の風景である。焼き加減はレア。塩胡椒で下味をつけた鮪を山葵と醤油でいただく。焼く前は若干筋張った印象を受けたが、噛みしめてみるとほろほろに溶けて消えていく。これは他のメニューも期待できそうだ。
お好み焼きに移行
豚玉登場。店員さんの華麗な手さばきにより生地はふんわりとかき混ぜられ、鉄板に流しいれられた。後はしばし待つのみ。焼けるのを待つ時間もまた乙であるが、そろそろ空腹も限界である。
もへじスペシャルも登場。これは凄い。溢れんばかりの海鮮ではないか。世界中の海鮮をここに集めたといっても過言ではない。いや、過言である。
お好み焼きの半面が焼けたので、店員さんが返してくれるが、ヘラと鉄板の縁で記事を円形に整えるとともに高さを出している。家で作ったりするとペラペラなお好み焼きがになったりするが、こうすればふっくらして見た目もいいお好み焼きができるのか。
チーズの焼き目が犯罪的すぎる。まるでクロックムッシュみたいだ。
ソースを塗って、マヨネーズ、青のりの三種の神器が揃えば、もう何も怖くない。
完成である。見るからにしっとりふんわり焼きあがっているではないか。
旨い。旨いよ、もへじ。店員さんは皆ハキハキと元気で感じがよく、気持ちよく食事ができるのも良さである。
主役のもへじスペシャル
立て続けにもんじゃ焼きを焼いてくれる。何という手さばき。毎日やっているとこんなにも上手くなるのかというほどの軽やかな動線であった。
程よい大きさと形を保った海老、イカ、タコ、ほたて等の海鮮が目にうれしい。鰹出汁ベースの味わい深いもんじゃ焼きである。はじめはとろとろで、時間がたてばカリカリに。刻々と変化するもんじゃをつつく。会話をしながら食べるのにもってこいである。
最後は黒蜜きなこバニラアイスで〆。
まとめ
店内清潔、店員さんの対応も心地よく、リラックスして食事をすることができた。提供される料理はどれも美味しく、目の前で行われる鉄板パフォーマンスが華を添える。今回はもんじゃ、お好み焼き、鮪のほほ肉焼きにとどまったが、他にも海鮮アヒージョや安定の明太餅チーズもんじゃ、これも間違いない牡蠣バターなど魅力的なメニューが取り揃えられているので、再訪の際には幅広く料理を楽しんでいきたい。
9月のプレミアムフライデーも大成功。