ここ数日涼しい日が続いていますが、確実に夏は近づいていて、暑くなってくると料理する気力も体力もガリガリ削られていきます。
そうなると素麺や冷やし中華に頼りがちになります。
彼らも美味しいんですけど、どうにも単調で飽きがきてしまいます。
そこで、夏の定番メニューに『冷やしラーメン』を加えることを提案したいのです。
それも普通の冷やしラーメンではなく、『貝出汁を使った栄養たっぷりの冷やしラーメン』。
今回はハマグリで作りますが、アサリでもシジミでも手順は同じなので、是非是非アレンジしてみてください。
冷やしハマグリラーメンを作る
材料(1人分)
- はまぐり・・・2個
- 昆布・・・・・1枚(5×10cm程度)
- 塩・・・・・・適量
- 酒・・・・・・20ml
- 水・・・・・・350ml
- 中華麺・・・・2玉
- レモン・・・・スライス数枚
- オクラ・・・・3本
- 茗荷・・・・・2本
- カイワレ・・・適量
- 大葉・・・・・2枚
今回は味付けは塩のみとし、ハマグリと昆布の上品な出汁を味わうことに主眼を置いていますが、薄口醤油で風味付けしてみたり黒胡椒でアクセントをつけるのもいいと思います。
また、生姜を入れることでスープに清涼感が出るので、こちらもオススメです。
塩は適量としています。冷たいスープは塩味を感じにくいので、味見してみてちょうどいい+α程度加えるといい塩梅になると思います。
トッピングも梅干しを叩いたものや白髪ねぎなどさっぱりとしたものならば大体あいますので、ドサッと薬味を乗せて食べるなり、シンプルを貫くなりお好みの組み合わせを探してみてください。
ちなみに大事なネギは忘れました。
調理開始
①昆布を30分ほど浸水、水からハマグリを入れて出汁をとる
沸騰させると昆布からぬめりが出てしまうので、沸騰直前で取り除くのがポイントです。
十分に砂抜きしたハマグリは水から入れ、じっくりじっくり火を入れていきます。
ついこの前まで砂抜きは適当にしていたのですが、留意点が意外にも多く、奥深さを感じますね。
ポイントは、①海水程度の塩分濃度の塩水を貝が浸るくらいに入れ、②貝同士は重ならないようにする、③貝が吐き出した砂を再び吸い込まないようにざるとバットを二重構造にする、④冷暗所に保管。
こうすることで効率的に砂を抜くことができます。どんなに美味しい味付けでも、ジャリ!っとしたら台無しですからね。
アクは丁寧に掬い、ハマグリの口が開いたら火から上げます。
じっくり煮ることによって出汁は出ますが、身が固く小さくなってしまうので、火が通った程度で十分です。
②酒を加えてひと煮立ちさせ、塩で味を整える
先ほど書いたように、冷たいスープでいただく場合には塩は多少強めで入れると美味しく出来上がります。
そしてこのスープをキンキンに冷やしておきます。
③お好みのトッピングを用意する
スープが冷えるまでゆっくりトッピングを用意しておきましょう。
④麺を茹でて、しっかり氷で締め、盛り付ける
薄く白濁したスープが美味しそうですね。
ここまで調理っぽい工程がないような気もしますが、極めてシンプルな料理なだけに最初の出汁の取り方が唯一かつ最も重要なポイントです。
実食
冷やしハマグリラーメン。夏の“涼”を感じさせる一品。
大量の薬味が食欲をそそります。
氷で締めた麺はしっかり歯応えが感じられ、モチモチ。
澄んだスープは上品な味わいです。ハマグリ以外の貝出汁でももちろん問題ないですが、上品かつ滋味深さではハマグリが随一ですね。
たっぷりの薬味と一緒に食べてもまた美味しいです。
ハマグリは火を入れすぎなかったことで十分な大きさと柔らかさを保持することができています。具のハマグリにも濃厚な味わいが残っているのがいいですね。
まとめ
身体が冷たい食べ物を欲するこれからの季節。
常用しがちな冷たい麺のラインナップに一石を投じてみました。
貝の豊富な栄養と塩分を補給して、活力的に乗り切っていきましょう。