うたかたラジオ

お代は“ラヴ”で結構です。

最近の中古ゲームショップの在り方について思うこと

当ブログのカテゴリーを見てもらえれば分かりますが、僕はゲームが大好きです。

記憶の限りだと、僕が最初に遊んだゲームはSFCの『マリオペイント』だったと思います。

これは親戚の家で借りて遊んだもので、自分の所有物として初めてのゲームはGBの『ポケットモンスター緑』でした。

その後、現在に至るまで何らかの形でゲームに触れており、自分の人生を語るにあたって・・・と言ったら大げさですが、かなり大きな存在であることは間違いないです。

とはいえ、最近はあまりゲームをプレイできていないので、気分転換に久しぶりにゲームショップに行ったんですよ。それも中古ゲームショップ。

そもそも最近中古ゲームショップ自体が稀少じゃないですか。その要因は後に書くように様々ですし、実際に行ってみて、僕が子供の頃に目をキラキラさせながら通った中古ゲームショップとは態様を異にしていることに気づきましたので、つらつら書いていきたいと思います。

中古ゲームショップが減少した要因

①ネット販売の隆盛

これは書籍や家電にも共通することだが、直接店舗に赴かなくてもボタン一つで決済が終了して、自動的に家に届くというネット通販の便利過ぎる現状が実店舗の経営を圧迫していることが考えられる。

f:id:marurinmaru:20190714192307p:plain

「このゲーム、〇〇円で売ってるけど買いなのかな?」と思ったときにネットを開けば相場が分かるし、底値もわかる。中身が同じならば高いところで買う理由はない。

 

②VC・アーカイブ

過去の作品を丸ごと移植したものやアーカイブ等によるDL販売が一般的になったことによって、わざわざ古いロムを探し出してプレイする必要がなくなってきた。

もちろん当時のロムを当時のハードでプレイする面白みもあるし、そうせざるを得ない作品もまだまだ多いので一概には言えないところはある。

 

③需要と供給の不一致

これは後にも書くことだが、昔は売れるかどうかわからないゲームも買い取って、安く提供していたゲームショップ。

経営の合理化により、売れるものを売れるだけ仕入れることによって一部では需給が完結するものの、マイナーゲームを手に入れたいという要請に応えられなくなった。

f:id:marurinmaru:20190714192459p:plain

売れるものは自ずと価格が吊り上がり、これらがすべて売れればいいが、それだけでは事業は縮小していく一方である。

 

最近の中古ゲームショップの方向性について思うこと

現状

僕が期待していた中古ゲームショップは、レアなゲームはそれなりのプレミア価格を付けつつ、それ以外の大半は二束三文で買い取ったものを二束三文で売っているという昔ながらの業態だった。

しかしながら、最近は「売れるようなラインナップ」を「売れるような美品の状態で」陳列することを重視しているように感じる。

もちろん箱・取扱説明書完備の状態で手元にあればそれに越したことはないが、コレクター癖でもない限り、興味のある昔のゲームをプレイできさえすればいいのであって、新品同様のクオリティまでは要求しない。だって、中古だもの。

僕はゲームを何回も売ったことがあるし、買ったこともあるので、完品に近ければ買取及び販売価格が高く、欠けていれば安くなるのは分かるし、それは当然だ。

とはいえ、クリアケースでしっかり保護されて、「ソフトの状態A、説明書欠けC、箱若干のへこみB」というようなラベルが付けられて整然と陳列されている様子を見ると、合理的だけど寂しいなと感じるのは僕だけだろうか。

売れ筋のラインナップで完品に近いものを買い取りたい、そして売りたいという店側の考えから、自ずと販売価格は高くなる。

今回見てきた店ではレトロゲームの中でも「ゲームボーイ」と「ゲームボーイアドバンス」に絞って回ったが、確かにいくつか気になるソフトはあった。

でも、平気で2,500円、3,000円という値札が付いているのを見たら買わないよね。

箱とか説明書とかついていなくてもいいし、ロムに使用感があってもいい(起動しないのは論外だけど)。かごに乱雑に入っているものでもいいから、そこを300円とか500円くらいで提供してくれないかなと思う。

売れるか分からないような商品でもとりあえず買い取って乱雑に売るというのが非合理的である以上、このような流れになってしまうのは仕方ないんだけどね。

 

将来中古ゲームショップはどうなっていくか

少なくとも中古ゲームメインで店舗を有するショップは絶滅すると考えられる。

「絶滅するかも・・・」ではなく、かなりの蓋然性をもって絶滅する。

生き残っている店舗のほとんどはプレミアに特化した需要狙い撃ちのものかカードショップの傍ら中古ゲームを取り扱うというような業態が多く、前者については今まで書いたように縮小せざるを得ない市場の中にあると言えるため、大きな柱を用意する必要があるだろう。

 

まとめ

自分にとって居心地がいい場所が減っているのも悲しかったけど、生き残っている店も消耗戦を強いられているのを感じて時代の流れを感じざるを得なかった。

中古ゲームショップがまだ元気なうちにしっかり楽しんでおかなくては。そして、欲しいゲームは多少高くても買っちゃうかな。