ちょっと用事があって近所のファミリーマートに入ったんですよ。
普段利用しているコンビニといえばもっぱらセブンイレブンで、ファミマに入るのは半年ぶりくらいでしょうか。
用事を済ませて外に出ようとしたとき、カップラーメンコーナーでひと際目を惹く商品を発見しました。
『ペヤング焼きそばアップルパイ味』
いや、アップルパイってそもそも違う料理だからね?風味とかではなく、別モノだからね?
ただ、ワタクシ、このパッケージを見て感じたんですよ。
宇宙、ユニバース、可能性はインフィニティ。
奇跡が起こるかもしれない、と。「焼きそばってアップルパイだったんだ」と思える日が来ることに、ひとつ賭けてみたい、と。
ニュートンがりんごを見なかったら万有引力を提唱しなかったかもしれない。アダムとイヴが口にした禁断の果実。これが現代における公証の一助となるだろう。
成分の分析
まずは成分を観察してみましょう。
意外とまじまじ見たことのない成分表。食べ物全般に言えますが、これほど人工的に作出されている食べ物が身近にあることに尊敬と畏怖を感じますよ。
添付調味料のところにあるある、りんごペースト。ジャム的な固形を含んだソースといったところでしょうか。
そして、かやく(りんご加工品)。具もりんごであると。徹底している。
考えてみれば、アップルパイの主な材料は小麦粉、りんご、砂糖、油分(バター)、照りを出すために溶き卵。
となると、この成分表を見るにアップルパイと似つかないこともない。むしろカレーライスとハヤシライス以上に近似した存在といえる。
これは、ひょっとしたらひょっとするかもしれないですよ。
成分表にも書いてありますが、りんごが含まれているのは間違いのない事実のようです。
調理編
内蓋もまじまじと見たことはなかったけど、「ソース、かやく、2個」の表示が何ともシュールな絵面である。
お ま た せ 。
しっかりりんごですよ。命を刈り取る形をしている。
ソースも見慣れた黒ではなく、若干の透明感を放つ不気味さ。油と分離している辺りが気持ち悪い。
焼きそばの上に載っているとイカに見えないこともない。あー、今すぐここから逃げ出してイカ焼きそばを作りたい。
お湯を注ぐと、もはやイカではないですね。ポテトチップスの終盤の方みたいな、残り物感が凄い。
3分待つ。
ああ・・・、これはひどい。
不思議なものでかやくを袋から取り出したとき、お湯を注いだとき、3分経って蓋を開けたとき、お湯を捨てたとき、りんごの匂い一切なし。
でも、ここまでなら味無しを割り切って食べられそうである。
問題のソースをかけてみる。
うん、その固形は気持ち悪いね。
ここで初めてりんごの香りが漂ってくるわけです。しかもシナモンも結構強い。
混ぜてみると塩焼きそばに見えなくもない。見えなくもないが、塩焼きそばにはシナモン入れないしなぁ。
さて、覚悟を決めて食べましょう。
実食編
うん・・・うん・・・。
はい・・・はい・・・。
甘くて・・・・・・・
しょっぱくて・・・・
とろみも感じて・・・
これは・・・・・・・
これは・・・・・・・
HA NA MI ZUですね。(お食事中の方には大変申し訳ないです)
そう、英語で言うとRunny nose。ペヤングを全面的に擁護するのであれば、塩を少しかけ過ぎたスイカ。
甘味を活かす塩味ではなく、塩味を活かす甘みでもない。完全なる不協和音。油と塩がバターの代用なのだろうか。甘いなら甘いでまだなんとか食べ物として成立しているところに塩が邪魔をしている。
追いジャムすれば誤魔化せるような。数分前まで「その固形が気持ち悪い」と言っていたが、むしろ甘くするなら存分に甘くしてくれという気持ちになる。
これはですね、美味しくないです。焼きそばはアップルパイになり得ず、アップルパイは焼きそばにはなり得ないことが確認された瞬間です。
ちなみに具のりんご。これは噛みしめると甘さが勝つのでアリです。
みんな、りんごは普通に食べような!
後楽園遊園地で僕と握手だ。
かなりの水分を摂取しながら何とか完食。味のストライクゾーンは割と広めと自負していますが、暴投もいいところでした。
でも個人的な信念として、食べ物はどんなに不味くても責任をとって完食する。これだけは最低限守っていかなければならないことです。
アップルパイで口直しするか―。
まとめ
さすがにHANAMIZUは言い過ぎたかと一瞬思いましたが、恐らく地球上でもっとも違い物質はHANAMIZUに他ならないという結論に至りましたので、皆さまはこれを肝に銘じた上で召し上がるか召し上がらないかをご判断くださいませ。