うたかたラジオ

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美味しいワンタン麺を食べにおいでよ、『あんくるてい』@井荻

つい2週間くらい前は外を歩くとじわっと汗ばむくらいの気候でしたが、現在急転直下の冷え込みで最低気温が20度を切る日が珍しくありません。

冷え込んでくると温かい食べ物が恋しくなりますよね。最近ブログの更新が少なめなのですが、ふとカテゴリーを見てみると、「ラーメン」の文字。

これは美味しいラーメンを探訪して記事を書かなくては!

そんなわけで最近気になっていた杉並区井荻にある『あんくるてい』にお邪魔してきましたので、実食レポートをどうぞ。

未踏の地、井荻へ

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今回白羽の矢が立ったのは東京都杉並区井荻にある『あんくるてい』というラーメン屋。美味しいワンタン麺を出すそうだ。

ラーメンには「二郎系」だとか「家系」だとかの流派があるが、ワンタン麺にも流派があって、「たんたん系」あるいは「たんたん亭系」と呼ばれるものがあるそうな。

あんくるていのご主人はそのたんたん亭で十数年修行されてから、井荻の地で独立を果たしたというお話。

 

ポンテイオギを征く

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さて、お店の開店は11時。現在の時刻は10時40分。

駅を出てすぐに掲示板が見つかる。駅前にはポンテイオギという商店街があるようだ。これはワンタン麺を楽しんだ後もゆっくり商店街観光できるなと思っていると、
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閑☆散

台風が逸れて久々の晴れ間、日曜日の午前中にも関わらず人通りが少なすぎる。商店街というよりも住宅街の中にぽつぽつ店があると言った方が正しいかもしれない。

ちなみに上掲の写真は駅を出て左手方面。右手方面も一応歩いてみたが、更なる過疎が空間を支配していた。

公園は多いし、いかにも平和そうな雰囲気が漂っているので住環境としては悪くないのかもしれないが、あまりにも寂しすぎる商店街である。
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寄り道をすることもなく、商店街を進んでいくと目的のあんくるていを発見。井荻駅からは徒歩5分ほどだろうか。現在の時刻は10時57分。

もう少し周辺を散策してみることにしたが、やはり何もない。

 

あんくるていでにこにこそばを頂く

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11時3分。開店を確認し、入店。

先客は1名。入り口すぐのところに券売機が設置されていた。メニューの主軸になるのは、「しなそば」「わんたんそば」「つけめん」である。

お店の一番人気は、しなそばに肉ワンタン2個と海老ワンタン2個が入ったにこにこそば(950円)であり、今回はこちらをいただくことになるが、各種トッピングやワンタンの追加、坦々ダレを加えて担々麺化させたり、世にも珍しい焼きワンタンがあったりとかなりメニューのバリエーションは多い印象。
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席に着いて食券を手渡すと「トッピングのメンマとネギは真ん中のテーブルからご自由にどうぞー」の声。

確かに店の中央にはバイキング形式のスライドして開けるタイプの容器が鎮座している。共用のトングではなくて、トッピングを掴んだ箸は必ずテーブルに持ってい来るようにと注意書きがされていたが、このご時世に珍しいタイプの提供法である。
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卓上にはラー油や胡椒も用意されているので、ビール飲みながら待つお父さんなんかはいいかもしれない。もちろんラーメンの注文ありきでね。

待つこと10分ほど。にこにこそばが供される。
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なんと美しく、食欲をそそるビジュアル。提供までに10分というのはラーメン屋としてあまり早くはないのだろうが、丁寧に仕上げた仕事が目の前に現れると納得してしまう。

まずはスープを一口。「そうそう、ラーメンのスープってこれだよ」と思わず言いたくなる優等生の醤油味。煮干し、鰹節、鯖節辺りを相当拘って、丁寧に煮だしているのだろう。動物系と魚介系がバランスよく調和している。

魚介系のパンチや力強さはしっかりと感じつつも、えぐみや雑味は全くない。じわーっと胃に染み入るような優しさもある。無化調でここまで旨味が出るものなんだなぁ。

次に麺。三河屋製麺のストレート麺。噛めば小気味よくプツリと切れるが、こののど越し、最後まで啜りたい。

そしてワンタン。肉、海老、どちらも絶品。これをつまみにずっとビールを飲み続けたい。海老はもちろんのこと、肉がプリプリもちもち。

主張しすぎない味付けだけれど、単品でも十分に成立している。海老に至っては海老餡ではなくて、海老の集合体。鼻を抜ける香りが幸せをもたらす。甲殻類アレルギーじゃなくて本当に良かったなー、と。

チャーシューは縁の赤い懐かしいタイプ。まるで低温調理した鶏胸肉のような歯応えとジューシーさを感じさせ、脂身の甘さがスープを渇望させる。

ちなみに先にトッピング用として取ったメンマとネギを入れて食べてみたところ、ネギはフレッシュな清涼感を与えてくれる味変用としてアリだが、メンマは別になくても元々の完成度が高いためあまり必要性は感じなかった。

全体としてのまとまりが素晴らしく、丁寧に丁寧に運ばれた仕事が確実に美味しさを作り出している。無化調を奇貨としてスープを全部飲み干してしまいたい欲求を抑えて退店したが、また定期的に食べたくなるであろう味なのは間違いない。

口当たり優しく食べ疲れないので、〆の一杯としても適任かと。

問題は井荻に何かしらの用事をこじつけてくることがあるかどうか。それが問題だ。

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帰りに道端で見つけたうさぎさんシュシュ。めっちゃかわええやん。

 

まとめ

井荻駅からは真っ直ぐ5分ほど。店構えはポップで可愛らしい感じで女性も比較的入りやすい雰囲気だと思う。

店内に入ってみると煮干しや鰹節が入った段ボールが山積みされていたり、キッチンの様子が間近に見えたり男臭さ全開なのでカウンターではなくテーブルがいいかもしれない。

味に関しては文句なし。焼きワンタンも気になるし、メンマをつまみながらビールを飲んでみたいという気持ちもある。提供スピードは気にせず、ゆったり優雅に絶品ワンタンを楽しみたいなら是非おすすめの店である。

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