以前、SFCの名作ソフトとして『聖剣伝説2』の記事を書きましたが、今回は続編『聖剣伝説3』を特集してみようと思います。
↓『聖剣伝説2』の記事はこちらから。
聖剣伝説2はランディ、プリム、ポポイの3人の固定メンバーで、何周しても覚える魔法は同じですし、手に入る武器も変わりません。
それでも何回も最初から遊んだのは聖剣伝説2にそれだけの魅力があったということですが、聖剣伝説3は主人公を6人のうちから3人選択し、その3人それぞれに4つの❝クラス(職業)❞が用意されており、かつ、マルチエンディングということで前作よりも飛躍的に周回する面白さが増しています。
SFC、WiiのVC、聖剣伝説コレクションを合わせると15回くらいはクリアしていますかね。
その過程で全てのキャラクター及びクラスを経験して特徴は把握したつもりです。
これらについては別記事で後日扱うこととして、今回は『聖剣伝説3』のゲームシステムを中心に書いていきます。
ストーリー
本作に登場する6人の主人公はそれぞれ別の理由で冒険に旅立つことになるが、彼らが最初に探し求める人物は「聖都ウェンデル」にいる❝光の司祭❞という点で共通していた。
聖都ウェンデルに向かう途中、主人公は瀕死のフェアリーを助けることになる。
彼女は世界の源である❝マナ❞が減少している影響で自力で飛ぶこともできないまでに衰弱しており、半ば無理やりに主人公に憑依することで一命を取り留めた。
(聖剣伝説3 | 聖剣伝説コレクション | SQUARE ENIX)
彼女の言葉を聞くに、「世界からマナが減少している危機的状況を光の司祭に伝えるために聖都ウェンデルに向かっている」らしい。
共通の目的を持つ他の主人公たちと合流し、フェアリーと共に聖都ウェンデルを目指すことになる。
目的地に着き、光の司祭と念願の対面を果たしたものの、彼らの願いはマナの女神でなければ叶えることはできないだろうと言われてしまう。
失意の底の主人公であったが、光の司祭から「一度フェアリーに憑依された人間は一生涯彼女と共に過ごす必要があり、フェアリーに選ばれたということは勇者として行動すべきことが運命づけられている」と諭される。
マナの聖域に辿り着き、マナの剣を抜け、と。
しかしながら、今のフェアリーにはマナの聖域への扉を開くだけの力は残されていないことから、各地に散らばるマナストーンを守護する精霊たちの力を借りる必要がある。
「マナの剣は持ち主の願いを叶える力がある」と半ばフェアリーの口車に乗せられながら、主人公たちは数奇な運命に巻き込まれていく。
ゲームシステム
戦闘
(聖剣伝説3 | 聖剣伝説コレクション | SQUARE ENIX)
前作『聖剣伝説2』と同じく、3人のキャラクターを操作してリアルタイムバトルを行う。
ちなみに『聖剣伝説2』ではコントローラーを3本差すことで3人のマルチプレイを楽しめたが、3では2人までである。
1人プレイのとき、もしくは2人プレイ時の未操作キャラクターにボタン一つで切り替えることができる点は同じである。
必殺技
『聖剣伝説2』では❝武器レベル❞という概念が存在し、武器ごとに設定されたレベル分まで貯め攻撃をすることができ、ボタンを押し続けると溜め、離すと必殺技使用という流れになっていた。
3では❝武器レベル❞が廃止され、キャラクターのアイコンの横にあるゲージが一定以上溜まると必殺技を繰り出すことができる。
魔法・アイテムの使用
(聖剣伝説3 | 聖剣伝説コレクション | SQUARE ENIX)
2でお馴染みのリングコマンドが踏襲されている。
現在画像ではアイテムが表示されている。右左でどのアイテムを使用するか選択するが、ここで上下ボタンを押すことで魔法などのカテゴリーが異なるリングが呼び出されるのが独特である。
『聖剣伝説3』では全般的に魔法が不遇であり、「物理で殴る」のが強いゲームである。詠唱は遅いし、❝魔法カウンター❞が存在するしで肩身が狭い。
クラスチェンジ
『聖剣伝説3』の目玉といえば「クラスチェンジ」である。
主人公は一定のレベルに到達すると、現在のクラス(職業)から上位のものにランクアップすることができる。
クラスチェンジは2回することができ、1回目はレベル18、2回目はレベル38である。
2回目に関しては特定のキーアイテムが必要になる。
クラスチェンジは、光方面と闇方面を選択して進んでいくことになるので、組み合わせとしては「光光」「光闇」「闇光」「闇闇」の4パターンになる。
基本的には光方面が回復や補助魔法を多く習得し、攻撃面よりも防御面に重きを置いた成長をし、闇方面は逆に攻撃魔法を多く習得し、ステータスも攻撃方面を中心に強化される。
必殺技も選択するクラスにより様々である。
クラスチェンジについては語りたいことが山ほどあるので、別記事で紹介することにする。
前作からの変更点あれこれ
武器レベルの廃止
普通のRPGの王道といえば、「新しい町に着いたら武器を新調して強化!宝箱からレア武器が!」という流れになると思うが、『聖剣伝説2』では宝箱やボスから❝武器パワー❞というものを入手して武器を鍛冶に出すと武器のレベルがアップする。
そして、一定回数使用することで順次必殺技が解禁されるという斬新なシステムを採用していた。
もちろん鍛えた武器の名称や見た目は変わっていくのだが、最初から最後まで同じ武器を使い続けるわけなので、愛着は湧くものの変化に乏しいという不満点はあった。
これを廃止し、ベーシックな武器を入れ替えていく方式を採用したのが『聖剣伝説3』である。
ちなみに防具に関しては2も3も買い替えていく方式である。
武器レベルが廃止されたことで必殺技が武器依存ではなくクラス依存になり、必殺技ゲージが溜まると繰り出すことができるようになった。
クラスが上がっていくにつれて必殺技ゲージの上限も伸びていく。
レベル1(初期クラス)で10、レベル2(クラスチェンジ1回目)で50、レベル3(クラスチェンジ2回目)で100とすると、100まで溜めればレベル3の必殺技が出せるし、50までしか溜まっていなくてもレベル2の必殺技が出せる。
要するに使い分けができるのだが、100まで溜めてレベル2の必殺技を出すことはできない(出す必要性もないが)という点は注意である。
習得魔法が固定ではなくなった
『聖剣伝説2』は各地で精霊を仲間にする点で共通しているが、仲間にした時点で固定で3つの魔法を習得する(習得可能なキャラクターは2人であるため、3×2で6種類の魔法が存在する)点が特徴的である。
具体的に言えば、プリムは補助魔法メインでポポイが攻撃魔法メインの異なる魔法を習得する。
精霊は「ノーム」「ジン」「サラマンダー」「ウンディーネ」「ドリアード」「ルナ」「シェイド」「ウィルオウィスプ」の8体が登場するため、8×3×2-1(1種類重複する魔法があるため)=47種類の魔法が存在することになり、固定で習得することができる。
特に考えずに進めても47種類の多彩な魔法が習得できるのだから非常に賑やかで戦略性に富んだ戦い方ができる。
「あの魔法があったらなぁ・・・」という事態が起こりえないのだ。
『聖剣伝説3』ではクラスごとに習得することができる魔法が異なるため、全ての魔法を網羅して習得することは不可能であり、選択を迫られることが不可避である。
網羅されていないからこそ楽しい、手が届かないところがあるからそこをカバーするというような楽しみ方ができるので、僕は聖剣伝説3方式の方が好きだ。
ちなみに『聖剣伝説2』では❝魔法レベル❞という概念が存在し、最初はただの火の玉だった「ファイアボール」の魔法がいつの間にか火の龍になっていたというはそれはそれで面白い。
まとめ
以上、簡単にではあったがSFCの名作『聖剣伝説3』を前作『聖剣伝説2』と比較しながら紹介してみた。
この作品についてはまだまだ語りたいことがたくさんあるので、別の記事で考察してみたいと思う。